小さな恋の物語・第4章 決意と覚悟。

やはり、仕事明けで買い物に行って絵を描く気力は無かったヨ(^_^;)

蔵馬ちゃんのホワイトデー話しもまだ出来ないので、先に出来ている『小さな恋…』をアップしたいと思います。



これも予定より遅くなってしまいましたが…;

女の子蔵馬ちゃんが平気な方はどうぞ読んで下さいませ(*>ω<*)


それではどうぞ~♪



第4章・ 決意と覚悟

「う~ん…まぁ多少の問題はあるものの、お前は元々やればできるやつだし、大丈夫だろう」

秋の終わりに行われる進路決定の面接、学力テストを前に飛影はコエンマと教室で向かい合っている。
志望校は変わらず、幽助と同じ高校だ。

一、二年のサボリが響き、三年になったばかりの頃は合格圏ギリギリの飛影だったが、さすがに三年になるとそこまでサボる事も無くなり、コエンマも言ったとおりやれば出来る奴なので、今は余裕の合格圏内になっていた。

正確には、あの夏の日から…だが。

夏の出来事以降、飛影は真面目に学校に来て授業を受けていた。

蔵馬への想い、自分の想い、考えていると苦しくて頭がおかしくなりそうで、何かしていないと落ち着かなかった。
朝から学校に来て、授業を受け、昼休憩には屋上で勉強する…といった有様だ。夏休みは生まれて始めて図書館で勉強した。
そんな飛影に一番驚愕していたのはいつも一緒に屋上に行く幽助。
だが、自分の前で黙々と参考書を読む飛影に感化され…たのか焦ったのか、次第に一緒に勉強するようになり、おかげで彼も余裕…とまではいかないが合格圏内になっていた。




飛影はあれ以来裏庭に行っていない。
朝から遅刻せずに来ているのに、蔵馬に会わないように裏の抜け道から入る徹底振り。

蔵馬への想いを痛いほど思い知らされた飛影。
その苦しさから出した答えが、会わないこと、だった。
三年だから、受験生だから、勉強するから、無理に口実を作ってあの裏庭へ行かなくて済むように。

会わなければきっと忘れられる。
いや、忘れよう。


今はまだ同じ学校に居るから時々は思い出してしまうけど、卒業してしまえばきっと。
あいつだって…。

そんな思いで日々が過ぎるのをただ耐える毎日。





「安心して卒業できそうだな飛影、ワシも一安心だ。
悔いの残らないように、残りの学校生活も頑張れよ。」


すべてを見透かしたようなコエンマの台詞に、軽く舌打ちをして飛影の面接は終わった。
教室を出て先に面接を終えた幽助の元へ行く。

三階から一階へ、幽助が待っているはずの玄関へ向かう。
最後の段を下り、角を曲がると玄関。曲がろうとして…慌てて隠れた。



蔵馬が、いた。


玄関の下駄箱の前、幽助となにやら話していた。
蔵馬はこれから校内の花壇の手入れなのだろう、ジャージ姿だ。飛影を待っていている幽助と偶然会った…といった感じだ。

時折聞こえる笑い声に少しの安堵と、嫉妬。


幸い、蔵馬は飛影に対して背を向けていたため見付からずに済んだ。

だが…。



「おい、飛影…何隠れてんだよ。おめぇらしくもねぇ。」
やはり、幽助には見付かっていた。
暫くして蔵馬と話を終え、角の向こうに隠れる飛影の元に来た幽助。
誰かに会いたくなくて隠れる…なんてキャラに合わないことをしている飛影にただただ驚くばかりだが、事情を知っているだけにそれ以上は突っ込まない。
ただ、一言、「あいつ、元気無かったぜ…。」とだけ伝え、いつもの道場へと向かった。





「俺らしくない、か…。」
道場の帰り道、学校の玄関で幽助に言われた事を思い出しポツリと独り言を呟く。

本当に…何をしてるんだ俺は…。



あんなに意識しまくって。
“元気が無かった”
それが俺に会えないためだと、まだ想われていると、喜んでいるくせに。


全く…どうかしてる。


深い溜め息を吐き夜道を進む。
時折自分を照らす寂しげな街頭がさらに気分を沈ませた。









**********

蔵馬が元気が無いのも無理は無い。
もう四ヶ月、飛影に会っていないのだ。
以前幽助から聞いた話では受験勉強で忙しい…らしいのだが、それにしても、である。

裏庭へはもちろん本人が来てくれなければ会えないのだから仕方ないとして、校内でも全く見かけない。唯一のチャンスである体育の授業は教室の窓からかろうじて見かけることは出来たが、1年の時と違い、窓からの距離が遠くて移動中もなかなか声を掛け難い上に、いつの間にか校庭にいていつの間にか教室へ戻っている…という感じで、しかも冬は体育館での授業になるため、その姿さえ見られない。

もちろん、想っているだけで良いという言葉に嘘偽りは無いわけで、会えないからといって忘れるわけもそのつもりも無いのだが、刻々と迫る卒業というタイムリミットに焦らずには居られない。


「何か…私…避けられてるのかな…。」

昼休憩、いつもの裏庭でバラに向かって呟く。
12月は晴れていても寒く、コートのフードをこっぽりとかぶった。
そして、
自分で言ってかなり凹んだ。


避けられている?
でも、先輩ってそんなタイプかな…。

避けられてるとして、どうして?

恋愛経験値の低い自分には全然判らない。


あの夏の日…先輩、すごく優しかった。嫌われたようには思わなかったんだけど…。

想ってるだけで良いのはホントなんだけど。
幸せなあの思い出が、ちょっと寂しくさせる。


卒業まであと少し。高校まで追いかけて行くつもりではいるんだけど…。
一年間は確実に会えない。

それまでに、話せるかな。


「先輩…。」

瞳を閉じ、恋する彼を想う。



次、会えたら勇気を出してお願いをしてみよう。

制服のボタンの、予約。






しかし、そんなチャンスが訪れないまま終業式を迎え、式でも飛影の姿を見つけることは出来ず冬休みに突入してしまい、年が明けようとしていた。




大晦日、蔵馬はぼたんと共に近くの神社に来ていた。もちろん新年と同時に初詣をするためである。

そして飛影の高校の合格をお願いするため。

蔵馬からこの誘いを受けたとき、始めは呆れて溜め息しか出なかったぼたんだったが、深夜のお出かけなんて大晦日しか出来ないし、初詣は自分も行きたいし、何より自分が行かないと言ったら一人でも行きそうな気がして、それはあまりに危ないと承諾することにした。

実際には二人でも危なすぎる…と双方の親に止められ、ぼたんの親が同行し、帰りは蔵馬を送る…ということで話が付いた。


新年まであと5分。
蔵馬とぼたんは両親の後ろに付いて境内へと向かう。

地元の小さな神社はちょっとしたお祭りのように賑わっており、皆が新年を待っていた。

参拝のためのをする列へと向かい、ぼたんの両親の後ろに二人で並ぶ。
手にはきちんとお賽銭を用意。
お願い事を思い返し、ぎゅっと握り締める。


「ごめんね、ぼたんちゃん、付き合わせちゃって。」
「良いって。私も来れて楽しいし。」

この日何度も聞かされた蔵馬の謝罪と感謝の言葉にぼたんは笑顔で返した。

でも、初詣に行きたいって言う理由には呆れるけどね…なんて付け加えて。




近くでカウントダウンが聞こえる。
…6,5,4,3,2,1、

口々に交わされる新年のお祝いと挨拶。
「ぼたんちゃん、おめでとう。今年もよろしくね」
「こっちこそ、よろしく」
可愛らしい女の子達の新年のご挨拶にぼたんの両親も笑顔だ。
そんな両親にも
「おじさん、おばさん、おめでとうございます。」と丁寧に頭を下げ挨拶をした。




ゆっくりと、少しずつ進む列。
冷えた手にはぁ~っと息を吹き掛け、その時を待つ。

まず目の前のぼたんの両親が参拝をし、その様子をぼたんと蔵馬はじっと見詰めた。
そして、そのお手本を思い出しつつ二人並んで参拝をする。



ぱんぱん!!


先輩が、高校に合格しますように。
卒業までに、もう一度、お話が出来ますように。






「ねえ蔵馬、おみくじ引く?」
参拝を終えてお守りや絵馬を購入する場所へ行き、再び順番を待つ。

「私は良いや。結果が悪いと凹むから。」
笑顔で答える蔵馬だが、どこか痛々しく、ぼたんの顔が曇る。
そんな自分に気を遣わせたくなくて、
「あ、じゃあ私あそこの焚き火のとこ行ってるね。寒くなっちゃった。」
と告げ、走り出そうとして…

心臓が、止まるかと思った。


振り返ると、そこには同じく初詣に来た幽助。
そして、飛影がいた。


「み、なみの…?」

「せん…ぱい…。」





*******

神社の境内の片隅、少し雪の残る場所に来た二人。


「ご…めんなさい…。」
鼻を啜りながらの謝罪。


久し振りに、それもいきなり飛影に会えた驚きと嬉しさで蔵馬はその場で泣き出してしまったのだ。
騒がしい場所とはいえ、誰もが笑顔のこの時に涙する美少女は周りの注目を浴びた。

慌てたぼたんと幽助は泣く蔵馬と呆然とする飛影を引っ張り、この場所へ連れてくると、
「え…と…じゃあ私らあそこのテントのトコにいるね」と、お酒や豚汁を振舞うために境内に設置されているテントを指差し、そそくさと離れていった。


残されたのは涙に濡れる蔵馬と、気まずい顔をする飛影。


とにかく公衆の面前で泣き出してしまったことを謝った。



「本当に久し振りに会えて…嬉しくて…。
また迷惑掛けちゃいましたね。」


泣きながらも笑って話す蔵馬に飛影の胸が痛む。

久し振りも何も、自分が避けていたのだから、会えなかったのは当然なのだ。

まさかこんなところで会うなんて…。

幽助に「受験生だし、願掛けに行こうぜ!」なんて誘われ、面倒臭いと思いながらも家に一人でいても気を抜くと蔵馬のことが頭に浮かんでしまうし…と来てみたら、浮かんでしまうどころか本物が目の前に現れた。

必死に忘れようとしたこの四ヶ月が無駄になってしまったと飛影は項垂れた。


だって、目の前で見たら、やっぱり蔵馬は綺麗で、自分を思って泣く姿に、戸惑いつつも嬉しいとさえ思ってしまった。

目の前で泣く女にこんな風に思ったことなんてなかったのに。



でも、そんな蔵馬に気の利いた言葉も掛けられず、顔すら見れない。
そんな自分に心底嫌気が差す。

黙る飛影に少しの不安を感じながらも、次はいつ会えるのか判らないという不安が勝ち、蔵馬が口を開く。
「あの…先輩…お勉強どうですか?捗ってます?」
「…あぁ、まあな…。」
飛影にとって勉強は蔵馬のことを考えないようにするためにしているもの。
捗らせなければならない。

そんなことなど知らない蔵馬は、自分に向けられた飛影の声に嬉しささえ込み上がる。
「そうですか…良かった…。
正直、先輩に会えなくて、ちょっとだけ…寂しかったんですけど、先輩の勉強が捗ったのなら報われます。」

本当は全然ちょとだけじゃないのだが、精一杯強がって見せる。
それは当然、飛影にも判って。

この四ヶ月間逃げ回っていたことを少し後悔した。
そしてその後悔を必死に頭から追い出す。

「先輩は合格祈願に来られたんですよね?」

「あぁ…。」

「じゃあここ、ご利益ありますよ。
私もさっき先輩の合格を祈願したんですけど、もう一つ、卒業までに先輩と話せますようにってお願いしたんです。そしたらすぐ会えたから。」


本当に、本当に嬉しそうに話す蔵馬。

せっかく追い出した後悔が戻ってきそうで、
「…そんなつまらんこと願ってどうする」
跳ね返すように言い放った。

途端に蔵馬の顔に差す陰り。
挫けそうな心をコートを握り締めることで耐えていた。
「…私には大事です…。私の合格祈願なんて必要ないかもしれませんが…。
それにどうしても卒業までに会いたかったんです。でも会いに行くことは出来ないから…神様に…。」



どうしても…?
何か俺に言いたいことが?

避けられていたことの理由か?
それとも、今度こそ付き合ってくれと…?

そのどちらも今の自分には答えられそうにないが…。

思案する飛影に、ずっと言いたかったお願いを告げる。
「先輩…卒業式の後、ボタンを頂けませんか?」

出てきたのは卒業生に対する、定番のお願い。
第2ボタンと言わないところがなんとも蔵馬らしくて、可愛くて…。


気を抜くと口元が緩みそうになる。


本当は嬉しいのに。

嬉しくて堪らないのに。


「そんなもの持っていたら、忘れるものも忘れられんだろう。」
口から出てくるのは蔵馬を突き放す言葉ばかり。


その言葉に翡翠の大きな瞳がさらに大きく見開かれる。
「先輩…私…忘れるつもりなんてありませんよ…?」

声が震えていた。

…泣いている…。
顔を見てなくても判った。


「先輩が卒業しても、好きでいますよ私。
ボタンがなくても。ただ、ほんの少しだけ、先輩を感じていたくて…。」

「忘れるさ。一年も会わずに居たら。忘れる。きっと。」

それはまるで、決意のような言い方。

「…先輩は…私に…忘れて…欲しい、ですか?」

「…。」


飛影の無言を肯定と取り、そして理解した。


「…あぁ…そっかぁ…。
それで私に会わないようにしてたんですね…。
私、やっぱり避けられてたんだ…。」


飛影は目を固く閉じた。
『やっぱり』
蔵馬は薄々感じていたのだろう、自分が避けられていることを。
でもそれを必死に考えないようにしていた。
その気持ちを思うと飛影の胸も張り裂けそうだった。

「あの夏、最後に会った日、先輩すごく優しかったから、嫌われてはいないって思ったんですけど…。
好きとか、嫌いとかじゃなくて、卒業するまでの間って決められてたんですね。
だから私が忘れられるようにって。」



蔵馬の言葉が胸に刺さる。
苦しい。


「でも、先輩…それなら、いっそ迷惑だって言ってしまったほうが、私を避けなくて済んで楽だったのに…。」


本当に、迷惑ではないんだ。言えるわけがない。
ただ俺が、好きなことが辛くて、忘れたくて、逃げただけ。

「高校に入ってまで想われるのは…迷惑ってことですよね…。」

違う。
それ以上言うな。俺は何も言えない。
言えないからお前は肯定だと…。


「…判りました…。約束、ですものね…。

今まで、私の気持ちに付き合って下さって、ありがとう…ございました…。」


最後は完全に涙声で。
これ以上は聞いていられなくて。
飛影はまた逃げるように走り出した。


「おい!飛影?!」
テントには行かず、そのまま神社を出て行く姿が見えて幽助が追いかける。
幽助と一緒にいたぼたんは慌てて蔵馬の方を見た。


境内の隅で一人しゃがみ込む姿。
泣いているのは一目瞭然で。
飛影に何を言われたのかも予想がついた。

本当なら一人にしてあげたいけど、こんなトコに置いて行けない。

ゆっくり近付いて肩に手を置き、優しく話しかける。
「蔵馬…もう寒いし、帰ろう?
あ!帰りに肉まんでも買ってく?身体冷えたもんね。」

何も聞かず話し掛けてくれるぼたんの優しさが沁みて、思わずぼたんに抱きついて泣いた。

声は、もう抑えられなかった。


「蔵馬…。」
優しく頭を撫で呼び掛ける。

「ぼ、たんちゃん…。先輩、も…忘れろって…。め、いわくって…。」

こんな風に泣く蔵馬を見るのは初めてだった。
出来ることなら今すぐ飛影を追いかけてぶん殴ってやりたい。
でも…

「ごめんね。せっかくの楽しい初詣だったのに…。」

こんなときにまで友達を気遣う優しい蔵馬がそんなことを望むわけもなく、その代わりにぎゅときつく抱き締めた。

「こんなときに私のこと気遣わなくていいよ。私に泣きついてくるのなんて初めてだから、ちょっと嬉しいよ。
でもさ、冷えるから、帰ろ?風邪引くよ。」

「ん…。ありがと…。」

無理はしてるけど笑ってお礼が言える自分にホッとする。

ぼたんが居てくれてよかった。
一人だったらきっと、ここから立ち上がる気力さえ湧かなかったに違いない。

親友に感謝して、少し心配そうにこちらを見ている彼女の両親の元へと急いだ。




*********

春の気配が見えるものの、まだまだ冷える3月初め、飛影の卒業式が行われた。

あれからもちろん、飛影が裏庭の花壇に来ることは無かったが、蔵馬を避けることも無くなった。
もう自分を見ても話しかけてこない事が判っていたからだ。
残りの学校生活は普通に玄関から入り、普通に過ごした。

何度か蔵馬とすれ違ったが、もう挨拶をしてくることも無くなった。

それを、寂しいとも辛いとも思わないようにした。
自分が突き放したのだから。

あれだけ声を掛けてきていた蔵馬が、飛影と無言で通り過ぎている様子は、それを見た生徒からあっという間に広がり、飛影が南野を振った…と噂になった。
その真意を聞いてくる連中は何人もいたが、飛影は無言を突き通した。
そして、振られた蔵馬に優しくして振り向かせようとしてる輩がいる…なんて話もちらほら聞いたが、飛影は考えないように努めた。

あれだけ蔵馬を傷付けたのだ。

いまさら蔵馬に誰が近付こうが、それをどうこう思って良いはずが無い。



大丈夫だ。
きっと。忘れられる。
あいつも。
俺なんかよりずっといい奴が現れたら、きっと。









「卒業生、退場!!!」

会場に別れの音楽が流れ、 拍手をする在校生の花道を少し恥ずかしそうに卒業生は次々と去っていく。


飛影は少し俯き、瞳を伏せて花道へと向かった。

視界の端に入り込む在校生。

蔵馬の席のある二年生の場所はもうすぐ。


これで…終わる。もうすぐだ。
もう、あいつに会うこともない。

…最後にもう一目、あの翡翠色の瞳を…。



そんな欲求に勝てなくて、思わず目線を前に向けてしまった。

それは真っ先に視界に入ってきた。
真っ直ぐに、強く美しく飛影を射止める翡翠の輝き。


飛影の姿を自分の瞳に、しっかりと焼き付けるように。
あまりの強い視線に飛影も目を逸らせることが出来ず蔵馬を見詰める。

それは初めて出会った日の事を思い出させた。
あの日も、自分はこんなふうに目を逸らせなくて…。


この光に自分は惹かれ、そして逃げた。



徐々に近付く距離。
一歩一歩進むごとに近付く別れの時。
そして次第に大きく見えてくる蔵馬の姿。

必死に涙を堪えているのが判った。
唇をキュッと噛み締め、肩に力を入れ全身で耐えている。


その様子を自分への戒めのように胸に焼き付け、飛影は蔵馬の横を通り過ぎた。



会場から出て行く飛影の後ろ姿を、蔵馬は後ろを振り返り飛影の背中が消えるまで見詰め続けた。

飛影の姿が消えると、蔵馬は下を向き、その瞳からいくつもの雫を落とした。髪で隠して見えないようにして。

その蔵馬の手は隣にいるぼたんの手をしっかり握り締めている。
声を上げて泣いたりしないように、必死に耐えて震えているその白い手を、ぼたんはきつく握り締めた。








式の後、かったるい担任の挨拶も終わり、教室では、別れを惜しんで泣く女の子、写真を取り合うもの、それぞれが思い思いの中学最後の日を過ごしていた。

「飛影、今日どうする?うち寄ってくか?それともゲーセン行くか?」
感傷的なことには無縁のこの二人はあっけらかんとしたもので、クラスの様子を少し冷めた目で見ていた。
「あぁ、じゃあ今日はお前の家に…」と飛影が言いかけ、何かに気付き止まる。
幽助に向かって顎で教室の入り口を差し、
「…と、思ったが、止めておく。」と言い変えた。

幽助が振り向くと、そこには螢子が何か言いたそうにこちらを見ていた。
「あー…と…。」
気まずそうにする幽助に
「気にせず行け。」と添えて、一人教室を出た。



少し恥ずかしそうに笑い合う二人の様子をちらりと眺め、階段へと向かう。

自分も幽助の様に単純なら、あいつを悲しませることもなかったのだろうか。

幽助をほんの少し羨み、そして出たのは深い溜め息。

この期に及んでまだ蔵馬のことを考えている自分に呆れてしまう。




玄関に着き、靴を履き、上履きを…捨てようとしたが近くにゴミ箱が無いので鞄に入れる。
ついでに胸元に着いていたリボンも。


靴を履いてゆっくりと校門に向かっていく。



退屈だった学校生活。
それが蔵馬によって大きく変えられた。
飛影にとって、それは確かに初恋だった。
その初恋は、甘くて、そして酷く苦いものだったけれど。




まぁ、悪くなかった…。



「先輩!!!」

突如、背後から掛けられた、声。


振り返ると、そこには息を切らして立つ、蔵馬の姿。
赤い薔薇の花束を両手で大切そうに抱えていた。

「あの、これ…!!」
思い詰めた面持ちで花束を差し出す蔵馬。

その様子飛影はただ黙って見詰めた。

「約束、破ってごめんなさい。
でもこれだけ、受け取ってもらえませんか?
あの花壇に初めて植えたバラです。卒業する先輩に渡そうと思って、ずっと…大事に育ててきたから…。」
震える蔵馬の声から必死さが伝わる。



一体どれだけ前から別れを覚悟して俺を想ってきたんだこいつは。

「花だから…枯れたら捨ててしまうものだから…後腐れも無いし…。」
よほど受け取って欲しいのか、珍しくマイナスな言い方をする蔵馬が何だか可笑しい。

「でも…ずっと…私と先輩を見てきたバラだから…」

また泣く…。
どうしてお前はそんなにも俺を…。
俺なんかを…。

どうしてこいつの泣き顔は、こんなにも綺麗なんだ。



「私の…先輩への…想いだから…。
どうか、お願いします…。」

ゆっくりと、手を出し蔵馬から花を受け取る飛影。
蔵馬の手は微かに震え、ここに来るのにどれだけの勇気が要ったのか理解できた。

そんな蔵馬の勇気に誘われるように、飛影の口元が緩む。
「俺にバラなんて似合うわけ無いだろ…。」

花束を見詰めポツリと呟くその声はいつもの素っ気ない、けれど優しい、蔵馬の大好きな声で…。

「そんなこと無いです。先輩の瞳と同じ色…。私、一番…好きです。」
自然とその言葉を口にしていた。


好きです。


まだ、好きです。


そう、伝えていた。




…お前は本当に強い女だな。
俺にも…そんな強さがあれば…。

「ほら。」

わざとらしい溜め息と共に、徐に拳を突き出した飛影。
「貰いっぱなしは性に合わん。」
「え…?」
蔵馬の掌にポトンと落とされたのは、飛影の制服の第二ボタン。


途端に蔵馬の大きな瞳から溢れるいくつもの雫。

「先輩…私、忘れなくても良いんですか?
まだ、好きでいても…?」
ボタンをぎゅっと握り締め、濡れた瞳で飛影を見詰め、問い掛ける。


その様に飛影は再び溜め息を吐いた。
今度は小さく。

何かを諦めたように。
そして…


「…好きにしろ」
いつか言った言葉を返した。


すると、予想通りの綺麗な笑顔。





あぁそうだな…。
諦めよう、忘れなくて良い。

俺も、忘れることを、諦めてみよう。

どこまで持つか判らないけど、ただお前を想ってみよう。お前のように。


それに耐えられたら、きっと、


そのときのお前を受け止めれる強さくらいは、得られてると思うから。



「南野…。」

「はい…?」

「そんなに忘れないって言うなら、一年経ったら俺に会いに来い。そしたら、付き合ってやっても良いぞ。」

「!?」

今はまだ、こんな言い方しか出来ないけど…。

本当に、俺の前に現れたら、その時は覚悟を決めてお前と向き合おう。


そして、今度こそ伝えよう。


俺もずっと、好きだったと。



「じゃあな…。」

短い別れの言葉と柔かな眼差しを餞別に、飛影は校門へと歩き出す。

「あ…先輩っ…。」
飛影は振り返らないけど、初めて言葉を交わしたあの時の様に、その背中すら優しくて…。


「先輩!私…ずっとずっと、好きでいますからね!!」
精一杯の想いを告げた。


「でかい声で喚くな。相変わらずおかしな女だな。」

少し振り返り、いつか言った言葉をまた投げ掛ける。ほんの少し眉間にシワを寄せ、照れ臭そうに。
そして今度こそ振り返らずに門へと向かった。

校門を抜け、去っていく後ろ姿を蔵馬はしっかり瞳に焼き付けた。
鮮明に残せるように、今度は涙を我慢して。


飛影の姿が消えると、抑えていた涙が再び溢れ、蔵馬の頬を濡らす。

その涙の先、掌には飛影の金ボタン。
その感触を確かめるように強く握り締めた。



少しだけ寂しいど…大丈夫…。

これからも、あの思い出の裏庭で、あの人を想っていよう。
バラと、このボタンと一緒に…
ずっとずっと。






そして、誓いのキスのように優しくボタンに口付けた。






end




◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆



お、お疲れさまです~( ̄▽ ̄;)

本当に長かったですが…。
これで蔵馬ちゃんの中学生編は終わりでございます(*^-^*)



やたらと長い拙すぎるお話をここまで読んでくださって、本当に有難うございました。


次は女の子蔵馬ちゃん『高校生編』でございます。
相も変わらずお子ちゃまなお話ですが、んもうラブラブになっていきますので、
かーーー!何やってんだよお前らは!なんて突っ込みながら読んで頂けたら幸いです~(*´∀`*)




ここまで読んで頂きまして本当に有難うございました~(*´∀`*)





拍手有難うございます~!!
幸せ一杯です(*´∀`*)

小さな恋の物語・第三章 初恋 (五枚ほど落書きを追加しました(*^-^*)宜しければ御覧くださいませ♪)

少し時間が空いてしましました、女の子蔵馬ちゃん中学生編でございます。

何故空いたかと申しますと、飛影がね…;
ちょっとあまりにもおこちゃまで…蔵馬ちゃんが可哀想かなぁなんて思って、躊躇ってしまいました(^_^;)←自分で書いといて;
でもやっぱり内容を変えるなんてことは出来なくて( ̄▽ ̄;)
覚悟を決めてアッーーーープ!!


どうぞ暖か~~い目で御覧くださいませ(*^-^*)


あとですね、今回なんか落書きがうまく載せられなくてですね…;PC版だと大丈夫なのですが、スマホだとなんか長細く見えて…。何故?;追記だから?;(何回やり直してもダメだった(T-T))

なので、今回は追記からこちらの本文の方へ移しました。

何でだろ…今までのはそんなことないのに…。


女の子蔵馬ちゃんが苦手な方すみません。









*…*…*…*…*…*…*…*…*…*…*…*…*…*…*…

『小さな恋の物語・第三章 初恋』



夏休みまであと僅かとなった気だるい午後、多感な男子が教室の角に集まりなにやら楽しそうに雑談している。暑さにやられたのか、話題はもっぱら女の子の事。
そんな話題になると、中学生ですでに彼女がいる奴は必ず弄られるもので。


「良いな~、決まった相手がいる奴は余裕でさ。」
クラスメイトが幽助と飛影にぼやく。
「何言ってやがる」そう言い睨みを効かせる飛影と
「うっせぇぞ鈴木!!」と少し顔を赤くして叫ぶ幽助。

「なぁ、もうキスくらいやった?どんな感じ?それとも夏休みに勝負すんの?」
「だから、俺は螢子とはなんもねぇって!」
「またまた~。付き合ってんじゃねぇの?」
「合ってねぇ!」
相変わらず全く進展してない幽助と螢子だったが、周りにはそうは見えてないらしい。
それは飛影も同じで。
「飛影は?もうやった?」
別のクラスメイトの下品な聞き方に溜め息が出る。
「するか馬鹿。」してたとして言うか。「そもそも付き合ってもない」
「えぇ~マジで?まだ?南野さんだぞ?もったいねぇ~!」
「馬鹿馬鹿しい…付き合いきれん。」
散々言われ続けた台詞に辟易といった態度で飛影は席を立った。
「どこ行くんだ飛影!」そう問う友人にも無言。
そして、「俺も…。」と、同じく席を立つ幽助。

「何だよ!浦飯もか?今度聞かせろよな~」

笑いながら念を押す友人達をシカトして二人は教室を出た。







いつものように屋上へ行き、いつものように柵を背に腰を下ろす二人。
30度近い気温のこの時間の屋上はなかなかキツイ場所だが、あの話題の教室にいるよりはるかにマシだった。

タバコに火を点けた幽助は溜め息と共に紫煙を吐き出した。
「全くあいつら…。よくもまぁ飽きもせず。大体幼馴染みってもんが判ってねぇよ。」

相変わらず無口な飛影は何も言わず隣に座り、幽助の言葉に耳を傾けた。

「大体俺ら高校も別だしよ。これからどうなっかわかんねぇっつーの」

幽助は飛影と同じ高校に行くことがほぼ決定している。同じ程度の頭の二人は入れる高校も同じで、選択肢はあまりなく、かなり前から一校に絞っていた。空手部があったのも決めてではあったようだが。
そんな幽助とは違い、優秀な螢子はこのあたりでは有名な進学校に行くらしい。女子高であることにほんの少し安心はしているものの、いつも一緒だった二人が初めて違う道を進むということに僅かながら不安があるようだった。
こいつはこいつで大変なんだな…と、自分を重ねて飛影は思った。


「南野はどこに行くんだろうな」
不意に幽助が呟く。

「あいつ、俺たちの高校まで追っかけてきそうじゃねぇ?」
「なわけあるか。」
のんきにさらっと言う幽助にすっぱりと返した。
内心はそうだったら良いのに…なんて思うが、そんなことは口にしない。
「そうだよな~。南野みたいな奴の行くとこじゃねぇよな。あいつ、螢子より勉強できるらしいぜ。図書館で南野が高校の問題集やってるとこ見たって螢子が言ってたわ。」

「そんな優秀な奴が、俺らと同じ高校なんて入るわけないだろ。」
将来を決める大事な初めの一歩だ。
自分と同じで良いはずがない。

それに
「それ以前に、卒業したら終わる。」
その言い方が、自分に言い聞かせているようで。

こいつも色々あんだな…と同じように幽助も思った。



僅か一学年差。
それでもこの差は飛影にとっては大きい。
中学と高校。それぞれ別々の世界で時が進むのだ。
もう偶然会う事だって無くなる。
飛影の行く予定の高校は、自宅からは徒歩圏内にある学校ではあったが、この中学とは反対方向にある。それ故、通学途中で会う事だって皆無なのだ。



たった一年。たかが中学と高校。
大人になれば大したことなど無い、時間と距離。
だが飛影にはあまりに辛く、遠い。
その苦悩を“卒業まで”と自分に言い聞かせ終わらせようとしている飛影。

一方、同じ時を歩んでいるも、いつも一緒にいた想い人と初めて違う道へと進むことに僅かながら不安を募らせる幽助。

不器用な恋をする悩み多き少年の、夏の午後のひと時である。







***************

「ふぃ~あっちぃ~」
二年の教室の窓際に凭れ、そう叫びながら見えるか見えないかのギリギリまでスカートを捲くりパタパタさせているのは…ぼたん。

「ちょっ…ぼたんちゃん!!スカートそんなんしちゃ駄目よ!!」
慌てて蔵馬が制止した。

女子校ならともかくここは普通の共学の中学校。男子の目もあるというのにそんなことお構いなしといった振る舞い。日々の暑さに羞恥心が麻痺してきているようだ。


「だって…暑いんだもん。あんたさっきまで花壇にいたくせに…暑くないの?」

常にポニーテールのぼたんに対して、常に髪を下ろしている蔵馬は見ているだけで暑苦しい。

「暑いけど…私はわりと平気。っていうか、暑くてもそんな事しちゃダメ!」
そう言って今も尚スカートをパタつかせるぼたんの手を掴んだ。
「じゃあさ、蔵馬、その髪結んでくれる?あんた見てると余計暑くなんのよ。」
暑さで気が立ってるのだろうか…何とも理不尽な物言いである。

「判ったよもう…。でも私あんまり結ぶの好きじゃないのよね…。」

蔵馬が髪を結ぶのは体育の授業だけだった。艶やかな綺麗な髪ではあるが、変わったところに癖がある髪なので蔵馬はあまり上手に結べないのだ。
故に、いつも頭の下のほうにちょいっと一纏めにするだけの簡単な結び方に終わる。

いつものようにポケットに入れてある、ただの黒いゴムで結ぼうとすると、ぼたんがゴムを取り上げた。
「?どうしたの?」


ぼたんが悪戯な目をしていた。







「ねぇ…ぼたんちゃん…なんかジロジロ見られて恥ずかしいんだけど…。」

ぼたんの腕を掴み恥ずかしそうに廊下を進む蔵馬。
その蔵馬に熱い視線が痛いほど降り注ぐ。


あの後ゴムを取られた蔵馬は、ぼたんに「わたしがしたげる!!」と言われ、同じようにポニーテールにされた。
それも「私のお気に入りのリボン貸してあげる!!」なんて余計な申し入れ付で。

しかも「ノド渇いたからジュース買いに行こうよ。おごるから!」なんて言い出す始末だ。
おかげで蔵馬は見世物の用にジロジロ見られている。


普段あまり飾ることをしない蔵馬が、校則違反の大きな白のリボンを付け、しかも髪を高く纏めている。
紅い可愛らしい尻尾がゆらゆら揺れ、滅多に露出することの無い綺麗なうなじがこれでもかと言わんばかりに出ていた。
夏のセーラー服にぴったりのその可愛らしい姿に、男子生徒の視線は蔵馬に釘付けだった。


「な~に言ってんの。可愛いから見てんじゃない。もっと堂々としてなって。」
完全に面白がっている様子のぼたんに「私…こんなジロジロ見られるの嬉しくないよ…。」と項垂れた。




1階の渡り廊下を進み、体育館横にある自販機の前に来た。

「ホント暑いね~。ねぇ蔵馬何飲む?」
「う~んと…、いちごのが良いな。」

そんな会話をしながら飲み物を選んでいる二人に
「あれ~南野?」
と、やけに明るい声が掛かる。


先程まで屋上にいて暑さにやられ、同じように飲み物を買いに来た幽助と、飛影だった。
「どうしたんだよソレ!!めっちゃ可愛いじゃん!!」
「あ…有難うございます…。」
幽助の素直な賛辞に恥ずかしそうにお礼を述べる蔵馬。
そして、
「あたしがしたんですよ~。暑苦しいから。可愛いっしょ?」と、何故か得意気なぼたん。
「おぉ可愛い可愛い!さっき廊下で男子が騒いでたのはこれでか~。」
「そうなんですよ!あまりの可愛さに、も~大注目でしたよ!ていうか私だって同じ髪型なのに~。」
「そりゃおめぇ素材が違うからだろ。」
「え~幽助先輩ひどい!まぁこの可愛さじゃ仕方ないかぁ。」

蔵馬を見ながら本人を無視してなにやら盛り上がる二人。
「ちょ…やめてよ!ぼたんちゃん!そういうんじゃないよ!私普段は髪結ばないから…それで…。」
その盛り上がりを蔵馬は慌てて制止した。
飛影の前であまりに『可愛い』を連呼され、恥ずかしさで真っ赤になる。
いつもは真っ先に飛影に挨拶をするのに、はしゃぐ二人のせいですっかりタイミングを逃した。
それどころか飛影の反応が怖くて顔も見れない。


だが実は、飛影もそれどころではなかった。
彼もまた、蔵馬の可愛さにやられた男子生徒の一人で…。
暑さなんて一気に吹っ飛ぶほどの、夏の日差しがよく似合うキラキラ輝くようなその姿に、完全に言葉を失っている。

ただ、飛影を見れない蔵馬と違って、飛影は蔵馬を凝視したまま固まっていた。

「そんなわねぇだろ~可愛いからに決まってんじゃん!なぁ飛影?」
その言葉に飛影はハッと我に返り、蔵馬はビクっと肩を振るわせた。

その我に返った飛影の目に飛び込んできたもの…離れた場所から蔵馬を見る何人もの男子生徒。
同じように自販機に向かう生徒達もジロジロ見ている。
よく判らない感情が噴き出そうとしていた。

挙句、幽助まで「も~螢子なんて止めて南野にしようかな」なんて言い出す始末。

幽助だけはこいつをそんな目で見ないと思っていたのに!!

もちろん幽助は冗談で言ったに過ぎないのだが、すっかり冷静さを欠いている飛影には充分すぎるほどの爆弾だった。

「も~何言ってるんですか…。」
笑いながらそういう蔵馬にも腹が立つ。
「そうですよ!雪村先輩にぞっこんのくせに!」
そもそもこいつがこんなアタマにしたから…!!

飛影はもう自分でも訳が判らない怒り方をしていた。

「あの…先輩…?どうかされました?」
無言の飛影に気付き、蔵馬が声を掛ける。
だが。
おずおずと聞いてくる可愛らしいその顔も、声も、今の飛影にはイラつかせるだけ。

「何だよ飛影。さっきの冗談だぜ?妬くなよ~。」

ぷちっ

大して強くない飛影の堪忍袋の尾が、静かに切れた。

「妬く、だと…?」
「え…と…飛影…?」飛影の静かな重く低い声に、さすがの幽助もたじろぐ。
先程まではしゃいでいたぼたんは一気に蒼白だ。

「俺がこんな奴のことで貴様に妬くか!!」
一瞬で傷付いた表情になった蔵馬を見て幽助が焦る。
「お、おい…飛影…!」
止めとけそれ以上言うなよ!!

幽助の心の叫びは飛影には届かず、飛影は鋭い視線を蔵馬に向けると
「お前も、そんなナリしていつも以上に注目浴びてご苦労なことだな。そんなに嬉しいならあいつらに手でも振ってやったらどうだ。」
あんまりな台詞を吐いた。

「ちょ…そんな言い方…!!」
「ぼたんちゃん!!」
今にも飛影に食って掛かりそうなぼたんの腕を掴んで止めると、蔵馬はリボンを解き、ぼたんに渡した。

「これ、返すね…。あと私、午後の授業パス。先生に上手く言っといて。」
そう告げると裏庭の方へ駆けて行った。
「蔵馬…っ!!」
追いかけようとしてぼたんは止めた。こんなとき蔵馬は一人でいたい筈だと理解している。

代わりに飛影をキッと睨み
「馬っ鹿野郎!!」
怒鳴り付け、どかどかと立ち去った。


残されたのは、俯き、バツの悪い顔をしている飛影と、自分の失言を後悔しまくっている幽助。
でも
「飛影、おめぇよ…あんな言い方ねぇだろ?南野の気持ち判っててよ…。」
とりあえず親友として一言、言っておきたい。
「それとも…あんな冗談も通じねぇほど南野にハマってんのか?」


…あぁ、そうだ…。あんなことに我を忘れるほど…。
またあいつを傷付けた。
これだから嫌なんだ。あいつと一緒に居ると、きっとこんなことばかり起こる。


無言で立ち尽くす飛影に、全てを理解した幽助は、
「ワリ…。」と小さく謝った。


お前は悪くない。悪いのは俺だ。
そう、言いたいのに、そんな言葉も出てこない。

「…行こうぜ、飛影…。」
素直じゃない親友を気遣い、幽助はそれ以上は何も言わず、飛影の肩を組み教室へと歩き出した。
瞳を伏せ、俯いたまま何も言わず歩く飛影の姿が酷く弱々しく見えた。






***********
本日の授業の終わりを告げるチャイムが校内に鳴り響いた。

部活へと急ぐ者、家路に向かう者、生徒は次々と教室を出て行く。
いつもは幽助も飛影と一緒にすぐに教室を出て幻海の道場へ行くのだが、あれから全く言葉を発せず動きもしない飛影に自分もどうしたものか悩み、席を立てずにいた。

「あー…と…、どうする?今日は道場は止めてゲーセンでも行くか?」

自分の後ろの席で俯く飛影に思い切って声を掛けた。
尚も自分に気を遣ってくれている幽助が何だか可笑しくて、飛影の口元がわずかに緩む。

「…いや…いい…。」
薄っすら笑い、やっと口を開いた飛影に幽助は安堵し、次の言葉を待った。

飛影はゆっくり席を立ち、鞄を持つと「寄るとこあるから、先に行ってろ」と残し教室を出て行った。
どこに行くのかは言わずとも判る。
いつもは「南野によろしくな~」なんてからかう幽助もこの日ばかりは無言で見送った。

と、そこに隣のクラスからやってきた桑原の元気な声が。
「あれ?飛影どこ行くんだ?道場行かねぇのか?」下駄箱のある玄関とは反対に向かう飛影を不思議に思い、桑原が問いかけた。
「あぁ…幽助と先に行ってろ。」
どこか元気の無い声。
飛影の様子がいつもと違い、でも本人に理由は聞けず、桑原も黙って飛影を見送る。
その代わり自分に近付いてきた幽助に訪ねた。

「な…なぁ飛影の奴どうしたんだ?なんかあったんか?」
「ほっといてやれ。行こうぜ。」

幽助は何も語らず桑原の腕を掴み、玄関へと向かった。
素直じゃない飛影に自分を重ね、少しは螢子に優しくしてやろう…なんて柄にも無いことを考えながら。







放課後の校舎裏は西日が差し、昼間より暑く感じる。ジワリと掻いた汗がカッターシャツに染み込んで気持ちが悪い。襟元を掴みパタパタさせながら飛影は裏庭へと向かった。


蔵馬は放課後も大抵裏庭に居る。
授業が終わると学校内の花壇をすべて回り、丁寧に花のお世話をして、最後に裏庭に来てぼたんの部活が終わるのを待つ…というのが日課だった。
以前そんな話を聞いていた飛影は、ここで見回りを終えた蔵馬が来るのを待つつもりだった。

待つのはあまり好きではないが、今日はいくらでも待っていよう、あいつのように。

そう思ったのだが、それは必要なかった。

まだ誰もいないと思っていた裏庭に、愁いの色を浮かべた少女が一人。


蔵馬はいつも飛影が座っているベンチに腰を掻けていた。汗を拭う為か、涙を拭く為なのか、手にはハンカチが握られており、視線はそのハンカチに向けられたまま動かなかった。髪はいつも通りに下ろされていて、飛影の胸がちくりと痛んだ。


まさかあれからずっとここに?  
あれから三時間近く経った。
何も遮るものが無い真夏の炎天下の下、ずっとここに座っていたのだろうか…。

罪悪感から足早に蔵馬に近付いた。
その足音に気付いた蔵馬が顔を上げる。


視線がぶつかり…言葉が出ない。


悪かった。
そう言うつもりだったのに。

そして、できたら、似合っていたと。
そう、言うつもりだったのに。



今まで本気の謝罪などしたことが無い飛影は、いざその直面に立つと何も言えず、ただ俯き、拳をグッと握り締めることしか出来なかった。


そんな飛影に思いもよらない言葉が届く。
「あ…先輩…やっぱり…」
驚きを隠せず、目を見開き蔵馬を見詰めた。

「飛影先輩…優しいから…もしかしたらさっきのこと、気にして来てくれるんじゃないかなって思っちゃって…。そう思ったら帰れなくて…。良かった…ここに居て…。」
エメラルドのように美しく潤んだ瞳で飛影を見上げ、嬉しそうに微笑む。
さっきまで確かに愁いを帯びていたはずなのに。


なんで…どうしてお前はそんな…。

飛影の爪が更に掌に食い込んだ。


「先輩の前で可愛いってたくさん言われて…ちょっと嬉しくて…調子に乗っちゃったから…。」

そんなことも無いだろう。
ホントに、似合ってた…。

「先輩にああ言われて恥かしくて…逃げ出しちゃいました…。」

嘘付け。傷付いた顔してたくせに。

「だから先輩、気にしないでくださいね?」

自分は傷付いてなんかいない、そう言いたいのか。
俺を気遣って。
何で…

「なんで…お前は…。」
やっと出てきたのはまたもや蔵馬を攻めるような言葉。そんな自分に嫌気が差す。
それでも蔵馬の顔は笑顔のままで。
飛影の心臓が締め付けられるように痛んだ。


「なんでそこまで…。俺の、俺なんかのどこが良いんだ…。」

ずっとずっと疑問に思ってたこと。でもそれは蔵馬の想いが本気だと認めるもので。
「嬉しいです…。やっと、判ってもらえた。」
蔵馬はまた嬉しそうに微笑む。

「先輩を好きな理由…私にもよく判らないんです。もちろん外見も性格も好きなんですけど。これだから好きだ…っていうのはよく判らなくて。上手く説明できません。
ただ、どうしようもなく惹かれるんです。先輩に。

ほら…好きになるのに理由は要らないってよく言うでしょう?」



そう言う蔵馬の顔は本当に綺麗で…
夏のせいではない熱が顔に集まった。


ただ、どうしようもなく惹かれる。
その理由なんてない。

あぁ、そうだな。よく判る…。
俺も、そうだと言いたいのに。
お前の最高の笑顔が見れると、判っているのに。



きっと今以上に蔵馬を傷付けてしまうという確信と、その度に自己嫌悪で苦しむであろう自分。
そして、この後必ず訪れる別離。
蔵馬を手に入れた後にあるいくつもの不安要素が勝り、飛影にはどうしても言えなかった。



暫しの沈黙。
その沈黙を破ったのは、やはり、蔵馬。

「あ…じゃあ、私、ぼたんちゃんのところに行きますね。来てくださって、有難うございました。」
何も言わない飛影を責めることなく立ち去ろうとして

ペタリ、としゃがみ込んだ。

「!!!!南野…?!」

慌てて蔵馬の肩に手を沿え顔を覗き込む。

目が虚ろで呼吸が荒い。
この気温にも関わらず汗もあまり出ていない。

「ごめ…なさ…い。ちょっと…眩暈がして…。」


熱中症、か?

「ちょっと待ってろ!」
何か水分を…そう思い立ち上がろうとして蔵馬に止められる。
「っいいです。大丈夫…立てます。」
「座って待ってろ。何か飲む物買ってくる」

動こうとする蔵馬の肩をグッと押さえ走り出した。



早く…早く…!
くそっ何で気付かなかったんだ。

保健室に行くほうが先か?
いや、どの道水分はいるだろう。


自分を責め、思案し、自販機の前へ。
小銭を入れる手が震え、
「ちっ…。」
舌打ちをしながらスポーツドリンクのボタンを押し取り出す。
その動作ももどかしい。

そして再び蔵馬の元へ駆け出した。







裏庭に戻ると、蔵馬は先程の体勢のまま地面の上に座り込んでいた。長く感じたがそれほど時間は経っていないようで少しホッとする。
だが両腕は体が倒れこまないように支えられており、辛そうなのは見て取れた。


「南野…水分を摂れ。」
息を切らしながら近付く飛影を見上げ、ペットボトルを受け取る。
「有難うございます。すみません。」

飲もうとして…蓋が開けられず…
飛影がひょいっと取り上げ、少し蓋を捻り再度蔵馬に渡す。

お礼を言うように少し微笑んで、一口、二口、潤んだ瞳を細めてゆっくりと飲む。その表情が妙に艶かしく、飛影は目を逸らした。

馬鹿か俺は…こんなときに。

軽く自己嫌悪に陥る飛影を他所に蔵馬が小さくクスッと笑う。
「初めて…先輩に何かもらったの。嬉しい…。」
「な、に言ってやがるんだ。こんなときに」
どの口が言うか!自分を殴ってやりたい。

「…吐き気とか、頭痛とか無いか?」
沸き上がった邪心をはね除けるように、出来るだけ優しく聞いてやる。

「だ…いじょうぶです。」
案の定な答えに溜め息が出た。
本当ならここで抱きかかえて保健室まで…というのが理想なのだろうが、中学生の自分が同じ年頃の女子を抱えるのはいろんな意味で無理がある。
早く成長したい。
身体も、中身も。


「ホントに、大丈夫です。立てますから…。」
力無く立ち上がると、少しふらつきながらも足を出し歩こうとする。

腕くらいなら、と飛影は蔵馬の腕を掴んだ。

「あの…?」
「保健室まで…連れてってやるから、少し横になれ。」


飛影の掴んでいる手の熱さに、蔵馬の頬が紅く染まる。
それは飛影も同じで。

初めて直に触れる蔵馬の肌の感触は、15歳の飛影にはあまりに刺激が強く、自分も倒れるんじゃないかと危惧するほどだった。

必死に自分の理性を保ち、沸騰寸前の頭をどうにか静め、保健室の前に来た。
放課後の校内は静まり返っており、途中誰にも会わなかったことが救いだった。

飛影が保健室の扉に手を掛け、動きが止まる。

「ちっ…もう帰りやがったのか…。」
保健室には鍵が掛かっており開かない。
部活で怪我をする奴だっているかもしれないのに…。
「あの…先輩、私ホントに大丈夫ですから…。」

気遣う蔵馬は無視して、飛影はポケットから針金を出した。
不思議そうに見詰める蔵馬。

針金を扉の鍵穴に差し込み…

「え…?」

簡単に開いた。

「あ、あの…先輩…?」
驚く蔵馬を引っ張りベットの前に連れて行く。
「気にするな。生徒がまだいるのに帰るほうが悪い。いいからさっさと寝ろ」

いえ…あの、私が気にしてるのはそこじゃないんですけど…。

困惑の顔を向ける蔵馬に気付き、あぁ、と呟くと
「屋上に行くときに使うから、いつも持ってる。
それ以外で使うのはこれが初めてだが、上手くいった。」
と説明した。
「すごいですね…。」
何だか感心してしまう。

「褒めるトコでもないだろ…。いいから入れ。」

困ったように言う飛影に少し笑って蔵馬はベットに入り、枕の横に持っていたドリンクを置いて横になった。
それを確認すると、飛影は保健室の窓を開け、天井に付いている扇風機のスイッチを入れ、再び蔵馬の傍に戻る。

「お前のあのぼたんとかいう友人には伝えておいてやる。すぐに来ると思うが、それまでは寝てろよ」

相変わらず乱暴な言い方だが、声のトーンが優しい。
心に沁みるようで涙が込み上げた。

「…バカ…無駄に水分を出すな。」
呆れた様に言うその言葉も優しくて…。とうとう雫が零れ落ちる。
泣き顔を見られないように布団で顔を覆ったが、夏用の薄い布団は震える身体を隠しきれず、あまり意味を成さない。

蔵馬のか細い小さな声が飛影に届く。

「ごめ…んなさい…。先輩があんまり優しいから…嬉しくて…。」

優しいのはお前の方だろう…。


「ホントに…有難うございます…。」

礼なんか要らん…。





「…大好きです…。」

…俺もだ…。



言葉に出来ない想いを心の中で告げ、飛影は保健室を出た。


扉を閉め、掌を眺める。先程蔵馬の腕を掴んだそれ。

自分に湧き上がった邪な想いに気分が沈む。



あいつはあんなに純粋に俺を想ってくれているのに。
あいつの気持ちにも応えられず、抱えて来てやることも出来なかったくせに俺は…。



苦悶の表情を浮かべ、飛影はぼたんの居る体育館へと向かった。



少し傾き始めた夏の太陽が飛影の瞳をさらに紅く染める。
その瞳がほんの僅かに潤み、より一層紅く輝かせていた。





第三章 終わり

◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆


好きだよと言えず~に初ぅ恋はぁ~♪
(村下孝蔵『初恋』)

そんな感じの飛影です(^_^;)


長ったらしくてすみません;
二つくらいに分けようと思ったのですが、そうすると飛影の酷さが際立つなぁと思い、読んでくださっている方に安心頂くためにもここは一気に!と思いまして、一つに纏めました(^_^;)

そして、蔵馬ちゃんを悲しませてしまってごめんなさい!!(ノД`ll)
でも、これでお分かり頂けたと思います。高校生の飛影が何故にあんなにも蔵馬ちゃんに甘いか!
そうです、彼は罪悪感の塊なんですよ;
中学時代にたっくさん悲しませてしまった後悔から、飛影は『二度と蔵馬を悲しませない!』と固~く決心しているのです~(*^-^*)
だから狼の着ぐるみも着るし、運動会では二人で走っちゃう♪

ですので、中学時代これでも必ずやラブラブになりますので、その辺はどうぞご安心して御覧くださいませ(*^-^*)
(てゆーか、私はこの二人が別れるなんて話しは描けませんので…( ̄▽ ̄;))




ここまでお読みくださいまして本っっっ当に有難うございました.。゚+.(・∀・)゚+.゚



拍手有難うございます~!!
もぅめっちゃくちゃ嬉しいです~☆*:.。. o(≧▽≦)o .。.:*☆☆*:.。. o(≧▽≦)o .。.:*☆☆*:.。.

鉛筆白書(クリスマス直前の様子・飛影くんと蔵馬ちゃんの場合)

飛影と過ごすクリスマスをとても楽しみにしている蔵馬ちゃんですが…。
プレゼントはどうするか悩んでおりました。


「ねぇねぇ!蔵馬。飛影先輩へのプレゼント、これなんてどお?」

「これって…下着…?;女の子の…?(しかもかなりキワドイ…/////)」



「だ、か、ら、これを着けてね、『私がプレゼントよ~』って。」

なっ!?;ぼたんちゃんてば!!」


「そっそそそそそそんなこと!恥ずかしくて出来るわけないでしょ?!てゆーか、飛影も引いちゃうよ!!

「え~~~~?引かない引かない。残念~~~。先輩、すっっっっっごく喜ぶと思うんだけどなぁ~~。」


「え…ほんと…?すごく?」

「うんうん。すっっっっごく!

「……。」





その頃、二年の教室…。


「飛影、クリスマスさぁ、南野に何やるんだ?」

「まだ決めてない…。」

「これなんてどーだ?」

「あ?…下着?」



「俺へのプレゼントはこれを着けたお前だ~…なんつって、盛り上がんだろ?渡した後も楽しめっぞ?キヒヒ」

「は?!」


「アホか貴様!!
そんなもん、貴様が雪村と好きなだけやってろ!!」


「あー?けーこ?ダメダメあいつはこんな冗談つーじねーもん。下手したら殺されるぜ; 全く、男のロマンってもんが判ってねーよな。


「その点南野は素直だし、お前にべた惚れだし?絶対喜んで着けてくれるぜ~♪か~この幸せ者!!

(絶対?喜んで?…ホントか?)




二人のクリスマスプレゼントリストに『蔵馬の下着』が加わりましたとさ(笑)


◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆

コメント御礼~♪


☆とろみさま
コメント有難うございます!

コンビニ蔵馬くん、サンタ帽似合いそうですよね!?黄泉店長ナイス!(*^m^)o==3プッ

でもあまりの可愛さに飛影先生は気が気じゃなくなりそうです。
も~早く唾付けちゃいな!!(笑)

追加落書きも楽しんで頂けますように…(*^-^*)

私の妄想にもいつもお付き合い下さって有難うございます!
いえいえこちらそこ、いつも楽しませて頂いておりますよ♪

ホントに、飛蔵妄想はこれだけで酒の肴になるわ!(*^m^*) ムフッ

また是非お付き合い下さいね♪



☆ゆきさま
さすが、ゆきさま!
お分かりになりましたね!!( ´艸`)ムププ
そうです!『南野に猫耳サンタ帽かぶせ隊』が他の店員によって結成されたのです!黄泉店長が率先しました!!
わざとあれだけ残したんですよ♪
クリスマスに向けての集客狙いですな。

もし、宜しければ追加落書きもご覧頂けたら嬉しいです(*^-^*)
蔵馬くんが乙女です( ̄▽ ̄;)


媚薬攻め飛影も反応して下さって有難うございます~(*^▽^*)
媚薬で本能丸出しでドSになった飛影…
たまんないですよね!
そんな飛影に蔵馬さんがめちゃめちゃにされちゃえば良いですよね!(艸д゚*)ィャ→ン♪

うふふ♪
えぇ、もちろん!きっとまた妄想してしまうと思います(*^-^*)
もうネジは捨ててきましたので(笑)
その時はまた絡んでやって下さいませ~(*''ω''*)

コメント有難うございました!!






拍手有難うございます~(*^▽^*)
幸せいっぱい心ポカポカです♪

小さな恋の物語・第二章 act.2 恋、煩う。

素直で直向きな女の子蔵馬ちゃんと、素直じゃない飛影のピュアラブのお話しの続きです。

長いと思いますが、最後まで読んでいただけたら幸せです(*^-^*)


それでは追記よりどうぞ~♪







続きを読む

小さな恋の物語・第二章 act.1 直向きな少女 お絵描き少し載せました♪よろしかったら御覧くださいませ(*^-^*)

先輩飛影くんと、女の子蔵馬ちゃんの甘酸っぱいお話しの続きです。

告白したその後、です。


少し長めですが、最後まで読んでいただけたら嬉しいです!
引き続き温かい目で… (*´ω`*)ゞエヘ



それでは、追記よりどうぞ~(*^-^*)





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プロフィール

舞彩

Author:舞彩
名前/舞彩(マイ)
生年月日/19××年2月3日
出身地/一番人口の少ない県
趣味/飛蔵(蔵飛も少々)のお絵描きやお話し作り。カラオケ。冬限定で編み物。ダイエット(悲しすぎる趣味)
好きなモノ/飛影と蔵馬!!
チョコレート。和菓子。メロンパン。カフェオレ。紅茶。通販雑誌(見るだけってやつ)
嫌いなモノ/カメムシ(殺虫剤で死なない恐ろしい虫!)、カエル、シイタケ、グリーンピース
幽白歴/約22年。昔と変わらず(それ以上?)今もこの作品、そして飛影と蔵馬を愛しています!

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