交渉(飛蔵ミニ小説)

またもや無謀にも作ってしまいました。
迷いましたが、せっかく作ったので載せてみます。
すみません…。(先に謝っておこう…;)




【交渉】



「海?」

「そ!皆で海行こーぜ!」

日曜日、飛影と二人でまったりと過ごしていた蔵馬の元へ幽助と桑原がやって来た。
やれやれと思いながらも、蔵馬はいつものように笑顔で出迎え、二人にコーヒーを出す。
飛影はというと、あからさまに不機嫌なオーラを出して窓辺に座り込んでいる。
とは言え、飛影の事をよく知る二人なので、さして気にする様子もなく幽助はこの夏のレジャーのお誘いを切り出したのだ。



「ほら最近よ、皆で集まることって少なくなったろ?コエンマやぼたんも呼んでさ、海!!」
タバコを吸いながら話しを続ける幽助だが、遊びの計画を立てる彼の顔は子供のようで、魔族になっても相変わらずだなぁと蔵馬は笑顔のまま小さく溜め息を吐いた。
でもまぁ、
「いいね、海。俺も久し振りだよ。」
たまには皆で出掛けるのも悪くないと、幽助の提案に賛同する。
「よし!じゃあお前らも行くっつーことで、おい、桑原!帰りにレンタカーの手配しとこーぜぃ。」
「おお。でもこの人数だと一台におさまんねぇぞ。二台に分けるか?」
「あぁそうだな。」
楽しそうに計画を練る二人。
蔵馬はその様子を眺めながらコーヒーを口に運ぶ。
と、その時…。

「待て。」
楽しい雰囲気を一気に壊すような低い声。
今まで黙っていた飛影が突然割って入ってきた。
「貴様ら、さっき『お前らも』と言ったか?」
窓辺に座ったまま、顔だけを向けて幽助達に問い掛ける。

幽助と桑原はキョトンとした、蔵馬はあぁやっぱりか…といった顔を飛影に向ける。

「?あぁ言ったけど?」
それが何か?と言わんばかりの幽助と、
「ん?おめーも来るだろ?」
当然そうだろといった感じの桑原。

「俺は行かん。」
決め付けられた言い方に腹を立てた飛影は、思いっきり眉間に皺を寄せ言い放つ。
「え?!そうなんか?蔵馬が行くって言やー絶対おめーも行くかと思ったのに。」
「何故そう思う。」
「?だっておめーらいっつも一緒にいるじゃねーか。だから飛影も行くんじゃねーかと。」
「……」
幽助が自分と蔵馬の関係をどこまで知っているのかは知らないが、何故そんなふうに思うのか。
蔵馬が望めば大抵の事はしてやりたいと思ってはいるが、こうも他人に決め付けられると癪に触る。

「いいじゃねーかよ、飛影。雪菜さんが『皆で』行きたいって言ってんだよ。」
雪菜が飛影の妹であることはまだ気付かない桑原だが、無意識に飛影の弱点を突くところは流石だ。
だが、
雪菜…という名前に一瞬ピクリとしたものの、
「断る。」
素直じゃない飛影は今更行くなどとは言えない。
「え~行こーぜ~。飛影がいりゃ~バーベキューも楽に出来んだよ~。」
幽助らしい理由に蔵馬が思わず吹き出した。
「ふざけるな!俺の炎をそんなものに使えるか!」
蔵馬が笑ったことも手伝い、カッとなった飛影が立ち上がり幽助を怒鳴り付ける。
「こういうときに役立てねーでどうすんだよ。お前運転も料理も何も出来ねーんだからさ~。」
飛影の怒りを煽るかような幽助の言い方に今度は蔵馬が焦った。

まずい…。
このままじゃバトルになる。それだけならまだいいけど…。
家が火事になる。


「いいじゃないですか、飛影。行きましょう?」
宥めるように優しく飛影に話しかける蔵馬。
だが、飛影は顔を背け再び窓辺に座り込んでしまった。こうなったら飛影の機嫌はなかなか直らないことを蔵馬はよく知っている。
だが同時に、こんな状態でも飛影の首を縦に振らせる方法も、蔵馬は熟知していた。

蔵馬の交渉が始まる。

「俺は行きますよ?」

「勝手にしろ。」

「困ったなぁ…。」

「なにがだ。」

「俺、モテるんですよ。」

「………だから何だ。今に始まったことじゃないだろう。」

「今までの経験上、水着になると普段の五割増しでモテるんですよね。何故か男性にも。」

「…ならなきゃ良いだろ。」

「せっかくの海なのに俺だって泳ぎたいですよ。」

「服を着たまま泳げ。」

「うん、それでも良いんですけど…そういう水着もあるし…。でも海ってなんか…開放的な気分になるんですよね。これも経験上いつもで…。」

「何だと?」

「見張っててもらえます?俺が開放的にならないように。ず~っと傍にいて…。」

「……」

「お願いします。飛影がいてくれたら大丈夫だと思うので。ね?」


コクン


「幽助、桑原君、飛影も行きますよ。」

満面の笑みで振り返る蔵馬。

だが、二人の会話を聞いていた幽助と桑原は怪訝な顔で蔵馬を見ている。
口を開いたのは幽助。
「お…おぅ…それは良いけどよ…。」

「?どうかしました?」


「おめーらの仲の良さ、ちょ~っと違うんじゃねーか?;」

素直な疑問を二人に投げ掛けた。



end



小説って難しいね(+_+)


幽助たちにバレそうでバレない二人を書きたかったんだけど…。

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プロフィール

舞彩

Author:舞彩
名前/舞彩(マイ)
生年月日/19××年2月3日
出身地/一番人口の少ない県
趣味/飛蔵(蔵飛も少々)のお絵描きやお話し作り。カラオケ。冬限定で編み物。ダイエット(悲しすぎる趣味)
好きなモノ/飛影と蔵馬!!
チョコレート。和菓子。メロンパン。カフェオレ。紅茶。通販雑誌(見るだけってやつ)
嫌いなモノ/カメムシ(殺虫剤で死なない恐ろしい虫!)、カエル、シイタケ、グリーンピース
幽白歴/約22年。昔と変わらず(それ以上?)今もこの作品、そして飛影と蔵馬を愛しています!

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