懲りずにまた…(飛蔵ミニ小説)

身の程知らずにもまたミニ小説を作成してしまった…。
すみません…。

でもやっと出来た!モロ飛蔵なやつ!
ド素人が書いた完全な自己満足の世界ですが、見て頂けたら嬉しいです。





【トラウマ】



風呂上がり、鏡の前で蔵馬はクリームのようなものを髪に付けている。
薔薇の甘い香りが漂い鼻孔をくすぐる。
ベットで横になりながらその様子をじっと見詰めていた飛影。
「最近よくそれ付けているな。なんだ?」
飛影としては早くこちらに来てほしいのだが、何やら丁寧に作業をしている蔵馬に『良い子』に待ち、質問を投げ掛けた。
「これ?トリートメントだけど?良い香りでしょ?」
鏡越しに飛影を見ながら笑顔で蔵馬が答える。確かに香りは良い。だが、
「それは風呂場で使うものじゃないのか?」
魔界ではトリートメントはおろか、シャンプーさえ使ったことがなかった(というより見た事もない)飛影だが、こうして人間界で蔵馬と過ごすようになり、日常のある程度の事は判るようになってきた。
食事はきちんと箸を使って食べ、風呂に入れば蔵馬に教わったように掛け湯をして湯船に浸かり、ボディーソープで身体を洗いシャンプーで洗髪をする。トリートメントの説明も受けたが、さすがにそれは面倒でしなかった。だが、その説明の時、確かに「髪に付けて洗い流す」と聞いたのだ。
「あぁお風呂場にあるやつね。あれはそうだけど。これはね、お風呂から上がってドライヤーの前に使うトリートメントだよ。」
…また面倒臭い事を始めたものだ。よくやる。
飛影は半ば呆れ気味に溜め息を吐いた。
それを目敏く見付けた蔵馬。
「なに?溜め息まで吐いて…その呆れたような顔は。」
ドライヤーを手にして、ほんの少し責めたような言い方で鏡越しの飛影に問い掛ける。
その質問にやれやれといった感じで起き上がり、
「全く…アレコレと手入れして…人間の身体はそんなに傷みやすいのか?」
長く待たされているのだから…と、軽く嫌味を口にした。

だが、
途端、蔵馬の回りを取り巻く妖気が膨れ上がった。

「?!」
それは当然飛影にも判って。
思わず身構える。

見れば蔵馬はドライヤーを握り締め、鏡の前で固まっている。鏡越しから見える蔵馬の顔は俯いているため表情までは伺い知れない。
が、今すぐにでも妖狐になるのではないかと思うほどに膨れ上がる妖気に、ただ事ではないと察した。

「蔵馬…?」

声を掛けると、僅かに蔵馬の肩がピクリと動いた。
ゆっくりと振り返る。


そのときの蔵馬の脳裏にあったものは…。

髪、トリートメント、傷みやすい人間…これらの単語から連想される、黒い長髪の爆弾のクエスト。
首元に甦るあの感触。
纏わりつくような、あの、指…。
「…っ…」
…気持ちが悪い…。

だが、飛影がそんなことを知るわけもなく、ただ怪訝な面持ちで蔵馬を見詰めている。


「蔵馬?どうした?」
俺は何かしたか…?
振り返ったものの言葉を発しない恋人にいよいよ本気で心配になる。

「………な…いで…。」
「は?」
やっと聞けた言葉はあまりに小さな声でよく聞こえず、若干間の抜けたような声で聞き返した。
その声が引き金になったのか、蔵馬は突然顔を上げ…
「二度と言わないで!!!」
妖弧を思わせるような目付きと共に飛影に向かって怒鳴り付けた。
「…っ…な…にを」
さすがの飛影も言葉に詰まる。
「人間が傷みやすいって!俺が髪の手入れをしてるときは絶対に言うな!思い出しちゃっただろ!!」
「だ…から何を…」
「良いから!二度と言うな!そもそも俺はもう完全に妖化してるんだ!!判ったか?!」
「………」
普段の蔵馬からはあまり聞けない荒々しい口調に、完全に気後れしている飛影。
彼には一体何をそんなに怒っているのか判らない。
自分はそんなに酷いことを言ったのか?
否、この程度の事はよく言っている。
蔵馬だって俺の性格は熟知している筈だ。
だが、
「お前…一体何…」
「判った?!!!」
反論など許さないと言った蔵馬の気迫に、飛影も言い返すタイミングが見付からない。
そして、
「判ってくれないなら今日はもう何もシない!!」
トドメの一言に
「…わ…かった…」
こう答えるしかなかった。


その夜…


「ん…あ…」
灯りが消された部屋、ベットの中で絡まり合う二匹の妖怪。
飛影の少し乾いた優しい唇が首筋をさ迷い、頬に当たるチクチクした髪に蔵馬はくすぐったそうに身を捩る。

何時ものように甘い甘い一時…

では無かった。

「おい…もう…良いだろ…」
首元に顔を埋めたまま、焦れたように飛影が言う。
「駄目!まだ触ってて!」

そう、何故か今日はやたらと身体…特に上半身を触るように蔵馬に言われ、飛影はなかなか挿入を許してもらえずにいた。
勿論、蔵馬を愛撫することに何ら問題は無いのだが、蔵馬の肌に触れるだけでそれ以上は許されないなど、飛影にとっては拷問に近い。
無理矢理犯してやろうかなどと思ったりもしたが、蔵馬の様子から今日はさすがにマズイ気がした。
仕方なく
「蔵馬…もう…限界なんだが…」
下手に出てお願いをしてみる。
が、
「まだ感触が消えないの!こんな状態で貴方を迎えたくない!」
「だから…何の感触だ?」
「良いから!お願い!!今日はいくら痕付けても良いから!特に首のとこ触って!」
…それならそれでもう少し可愛くお願い出来ないのか?
反論はあったが、これ以上機嫌を損ねては行為そのものを止められかねない。
仕方なく飛影は再び蔵馬の首に唇を寄せた。

そして、やっと挿入が許されても…
「あっ!あぁっ!飛影っ!く…び…っあ!首に…キスして!触ってて!」
「………;」
やたらと『首攻め』を強要された飛影だった。

「??????;」
…一体何なんだ?


End






えっちにあれこれ注文をつける蔵馬さんと、それにたじたじな飛影を書きたかったのです。

失礼しました~(((^_^;)


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プロフィール

舞彩

Author:舞彩
名前/舞彩(マイ)
生年月日/19××年2月3日
出身地/一番人口の少ない県
趣味/飛蔵(蔵飛も少々)のお絵描きやお話し作り。カラオケ。冬限定で編み物。ダイエット(悲しすぎる趣味)
好きなモノ/飛影と蔵馬!!
チョコレート。和菓子。メロンパン。カフェオレ。紅茶。通販雑誌(見るだけってやつ)
嫌いなモノ/カメムシ(殺虫剤で死なない恐ろしい虫!)、カエル、シイタケ、グリーンピース
幽白歴/約22年。昔と変わらず(それ以上?)今もこの作品、そして飛影と蔵馬を愛しています!

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