蔵馬ちゃんとばつ丸ちゃん






幽白がサンリオのばつ丸とコラボするということで...
描いてみました(´>∀<`)💦しかもデジタルだぜ...(。ω゜)ドギドギ


蔵馬ちゃんはばつ丸大好き♡
買ったばつ丸ぬいぐるみは寝る時も一緒だよ(ノ∀`笑)



拍手ありがとうございます~ヾ(o´∀`o)ノワァーィ♪
めちゃくちゃ嬉しいデス♡♡


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確かな愛の物語

こにゃちは!!昨日1月9日は飛蔵(19)の日.。.:*♡
なーんてTwitterで言い出し、昨日は友達とわちゃわちゃ楽しんだ舞彩です!!

こっちにも何か上げたかったのですが…
仕事明けなのもあり、無理でした💦

来年は何かしたい…(鬼が笑うよ)



さて、やっとこさ続き物のアップです💦

女の子蔵馬ちゃんです💦
このblogを始めたきっかけは蔵馬ちゃんを描き始めたことからだったので…
復活後の続き物一発目はこれにしようと思っておりました。

苦手な方はすみません💦
大丈夫な方、お付き合いいただけたら幸いです✧*。


それでは女の子蔵馬ちゃんが大丈夫な方はどうぞ~(*^-^*)








《第2章・二人の距離》

入学式を終え一年生は教室へと戻った。
まだまだ馴染めない面々のなか、僅かばかりの緊張を胸に担任が来るまでの暫しの休憩時間を過ごしている。


「いや~相変わらずの注目振りだね。蔵馬」
席に着いた蔵馬に話掛けるいつもの顔…
蔵馬と一緒に…という理由もあったが、中学時代からやっているバレーの強豪校ということもあり、同じ高校に来たぼたんだ。また同じクラスになったと判ったときは抱き合って喜んだ。

「何が?」
「だから、ほら、周り見てみなよ」
蔵馬が教室を見渡すと、彼女を見るいくつもの男子生徒の視線が。そして蔵馬と目が合うとぱっと目を逸らす。
明らかに意識しているその様子に、蔵馬は居心地悪そうに視線をぼたんへと戻した。
「さっきの挨拶んときも、みんなあんたの事見てたよ」
「何言ってんのぼたんちゃん…壇に上がるんだから…それを見てただけじゃない」
ほんの少し頬を紅くし、柔らかく否定する。
「またまた~。高校では何人のオトコを泣かすのかね~」
「もう…なぁにそれ…やめてよ…」
からかうぼたんに溜め息交じりで小さな抵抗。

「それに…さっきの挨拶だって緊張してちょっと噛んじゃったし…。カッコ悪かったでしょう?」

飛影に聞かれてたと思うと恥ずかしい。
でも少ししょげる蔵馬もそれはそれは可愛らしくて、思わずぼたんも紅くなる。

「あんたってズルイ…」
素直な女子の感想だ。




「ねぇねぇ、南野さん…?」
会話を楽しむ二人に突如割り込んできた男子生徒。
見上げるとそこにはなかなかのイケメンがにっこり微笑み蔵馬を見ている。
「はい…?」
名前も知らない男の声かけに幾分警戒したように返事をした。
対して返ってきた台詞は予想もしなかったもので…。

「南野さんさ、彼氏とかいる?」


ほぼ初対面の女子にいきなり彼氏の有無を聞くなんて、すごい人だな…。
余程自分に自信があるのか…と、ぼたんは呆れ、クラスの男子は軽い嫉妬の視線を投げかけながらもその勇気を称え、答えに聞き耳を立てている。

だが当の本人の蔵馬はその質問に顔が真っ赤になり言葉に詰まっていた。
その質問に対してでも、もちろん男子生徒に対してでもない。

彼氏

その聞き慣れない単語に照れてるのだ。

「は、はい…い…ます。」
俯き真っ赤な顔で…それでも幸せそうに微笑みながらそう答える姿は、それはもう破壊的な可愛さで…。
答えに落胆する間も無く男子生徒の心を射抜いた。

赤い顔でそそくさと立ち去る男子を見て、彼氏がいようがいまいが言い寄る男は後を絶たないだろうと、飛影のこれからの苦労にちょっぴり同情するぼたんだった。



そんなぼたんを他所に蔵馬の頭の中では先程の単語が反芻されていた。


彼氏…
カレシ…
かれし…

で良いんだよね?

先輩、付き合ってくれるんだよね?
さっき私のこと好きって…聞き間違いじゃないよね。
夢じゃないかな…。
それにさっき先輩、私のこと蔵馬って呼んだ。
蔵馬って…。



『蔵馬…』

飛影の声が耳の奥に蘇る。


「っっ…」心臓止まりそう…!!
「ちょっと蔵馬、大丈夫?!」
「うん…ちょっと…先輩の事思い出しちゃって…」

私、今日先輩と放課後会うんだよね…。
大丈夫かな。


一抹の不安が込み上げた。


「蔵馬、あんた顔、めっちゃ赤いよ」
「う、うん…判ってる…。大丈夫…」

赤い頬を隠すように両手で覆い俯くも、その顔は幸せで満ちていた。

三年間の片想いが報われたその様子に、ずっと見てきたぼたんも嬉しそうに微笑む。
去年の飛影が言った『約束』を蔵馬から聞いたときは心底驚いた。
まさか飛影がそんな事を言うなんて。かなりの上から目線ではあるが、飛影が好きでもない相手と付き合うとは思えず、もしかしたら、飛影は蔵馬のことが好きだったんじゃないかと思った。
では何故忘れろなどと言ったのか…飛影の心理などぼたんに判るわけも無く、変に期待させてもと思い蔵馬には言わなかった。
でもこうして、約束通りお付き合いが決まったとなると自分の考えは間違っていなかったようだ。
飛影はきっと蔵馬が好きだったに違いない。何かしらの事情があったのだろう。それはいずれ蔵馬から聞くとして、今は親友の恋愛成就を喜ぼう。
ちょっぴり寂しくはなるけど…。
「蔵馬、良かったね」
笑顔でお祝いの言葉を贈る。
「うん。有難う…」
まだ少し赤い顔でお礼を言う蔵馬。


幸せそうに微笑みあう少女二人を、何人もの男子生徒が見詰めていた。











********

教室から飛び出して行ったまま体育館に来た飛影に何も聞けずにいた幽助は、席につくなり待ってましたと言わんばかりに乗りだし飛影に詰め寄った。

「なぁなぁ!飛影あれホントなのか?南野と付き合うのか?」

人の恋愛事情にどうしてこんなに興味を持つのか飛影にはさっぱり判らないが、幽助には色々と心配を掛けたので素直に話すことにする。クラスの連中も聞いているが…まぁ気にしないでおく。

「あぁ…まぁな…」

飛影のその返事にショックを受ける何名かの女子と驚く男子。
そして何故か喜ぶ幽助。
「!!マジか~。いやぁ~よかった~!!」
「なんでお前が喜ぶんだ…」
「だってよ、あの子が中一のときからずっとお前のこと追っかけてたの見てっからさぁ」

「それホントか飛影!!」
傍で聞き耳を立てていた同級生数人が飛影を取り囲んだ。
「三年間もあんな子に好かれてお前断り続けてたのか?」
「何ですぐに付き合わなかったんだ?」
「信じらんねぇ。もったいねぇ~」
あの美少女にも興味はあるが、あんな子を振り続けてきたなんて、飛影にも興味津々だ。
だが飛影は今まで幾度とされてきた質問に溜め息しか出ない。

「だろ?そう思うだろ?あの子、見た目も良いけど中身もすげぇ可愛い良い子でさ。なのにこいつ、ずーっと相手にしてなかったん…いって!!」
変わりに幽助が答えるが、これ以上余計なことを話されては堪らないと、机の下から飛影の蹴りが入った。

「わぁーったよ…」

飛影の言わんとすることが判ってこれ以上は何も言わないことにした幽助。
「何でお前みたいな無愛想で可愛げの無い奴がモテんだよ。」
クラスメイトの素直な文句に無言で頷いた。

「浦飯だって他校に可愛い彼女がいるっていうじゃねぇか。何頷いてんだよ。」
「あ?いやー…あいつは南野ほどじゃねぇけどな…」
急に矛先を向けられ、らしくなく照れている幽助に、『可愛い彼女』の存在を確信したクラスメイト。
「ったく…何なんだよおめーら…いいなぁ可愛い彼女がいてよ。」
「うっせぇよ!もう散れ!!」
嫉妬めいた台詞に、最後は幽助の怒声が飛んだ。

そんな中もだんまりを決め込む飛影。


彼女…?


蔵馬同様、彼もまた慣れないこの単語に戸惑っていた。






そしてやって来た放課後。
部活もない今日は、生徒は次々と教室から出て行き、友達同士これからの予定を楽しそうに立てている。


「飛影、今日は南野と帰るんだろ?」
「あぁ…」
「喜ばせてやれよな」
「な!?…にを言ってやがる」
「ひひひ!じゃあ明日な。俺も螢子んとこ行くわ」

からかう幽助を見送り、飛影も校門へと向かった。




校門…は止めた方が良かっただろうか…。


向かいながらふと思った。


あんな奴が校門なんて場所にいたら目立って仕方ないんじゃないだろうか。


飛影の心配は見事に的中する。









「ねぇ、南野さんだよね?俺、三年の…」

「誰か待ってるの?良かったら俺たちとさ…」

「無理ならせめてメアドとか教えてくれない?」

「俺、送ってこうか?」



飛影を待っている蔵馬に次々と浴びせられる誘いの言葉。
主に三年のようだが、蔵馬の周りには何人もの男子生徒が群がっていた。

「い…いえ…結構です…」
もっとハッキリと断れば良いのだが、新入生の女の子が上級生の大人と変わらない体格の男に囲まれてビビるなという方が無理だ。

「遠慮しないで~」
…笑顔がもう怖い。


でも、早く追っ払わないと飛影が来てしまう。キッと見上げ、断りを入れる。
「あ、あのっ!私ホントに人を待ってて…!!」

「ねぇ、彼氏はいる?いないなら俺なんてどお?」
…人の話を聞いちゃいない。

ほとほと困り果てていると…
「間に合ってる。そこをどけ」
響くような低い声が割り込んできた。

その声にその場にいる全員が振り返ると、そこには蔵馬の愛しの…
「飛影先輩…!」
心底ホッとして喜ぶ蔵馬の顔に、やはりここはまずかったと、飛影は後悔し自分を責めた。

「え…?君が待ってるの、緋山?」
そして案の定驚く上級生達。
「はい!ですので、失礼します!!」
そんな彼等からさっと離れ、飛影の傍に行くと、二人で学校を後にした。


残された上級生等は先程のクラスメイト同様、
「何であいつはあんなにモテんだ?」
とぼやき、去っていく二人の背中を見詰めていた。







**********

飛影の隣を並んで歩いて下校する…こんなことが出来る日をどんなに夢見たことか…。
蔵馬は世界中の全てのものに感謝したくなるくらいの幸せな気持ちで胸が一杯だった。

「すまん…」
そんな幸せ満載の蔵馬に掛けられた、飛影に言われたことの無い台詞。
「え…?」

「あんなところで待たせて…ああなることが予測できたのに…」

私を…あんな目に合わせたこと…気にしてくれてるの…?
どうしよう…嬉しい…!!


「い…いえ!そんな…大丈夫です」
「泣いてるだろ…どこが大丈夫なんだ」

「え?!」
うそ?!私またこんなトコで…!!

慌ててハンカチを取り出し目元を拭う。


「ご…ごめんなさい…違うんです!!先輩が私を心配してくれたことが嬉しくて…」

「そ、うか…?」
何かそんなことを言われると…自分の言ったことが恥かしくなる。

「それに…皆の前で私のこと、彼女だって言ってくれたみたいで…すごく嬉しかったです。だから怖かったけど…得しちゃった…」


「!!!」

そうか…あれは…そういうことになるのか…。
それにしてもなんでこいつは臆面も無くこういうことが言えるんだ!!

桜色に染めた頬に潤んだ瞳…
そんな顔で可愛いことを言われ、どうにか顔には出さないで居れてるものの飛影の胸中はもうてんやわんやだ。


「あ、あの…先輩…?」
そんな飛影の心情など判らない蔵馬。
先程の自分の言葉がどう飛影に伝わったのか些か不安になり…
「あの…私…先輩の彼女…と、思ってても良いですか?」
恐る恐る尋ねた。


「っっ…そ、うなんだろう?」
大丈夫だ、まだ顔には出ていない。改めて聞かれると本当に恥かしい。

視線を下に落とし照れ臭そうに答える飛影を見て、蔵馬は花が咲いたように笑う。
「嬉しいです…ホントに…夢みたい!!」

その顔を横目で確認した飛影の心に広がる安堵と後悔。


もっと早くお前の気持ちに応えていたら、この顔をたくさん見れたのに…。


あまりに子供だったあの頃の自分を呪いたくなる。


「先輩、これからよろしくお願いします。」
あんなにたくさん泣かせたのに、自分の隣で幸せそうに笑う蔵馬に愛しさが込み上がる。
二人で帰る。ただそれだけのことも、こんなにも嬉しい。

でも、


「蔵馬…」

「は…はい…」
愛しの先輩が自分の名を呼ぶ声。まだ慣れないその呼び方に心臓が跳ね上がる。

先輩…蔵馬って呼んだ…。
嬉しい!!
どうしよう…私顔赤くないかな?

落ち着けるように胸に手を当て、飛影の言葉を待った。


「お前、その敬語と先輩っての、止めろ」
こういうことは初めが肝心なもの。早めに訂正させなければ。

「え…」

名前を呼ばれただけで心臓が飛び出そうになっている蔵馬にはかなりの難題だ。
でもそれもまた彼女の特権のようで嬉しい。


「えと…じゃあ…飛影さん?」
「さんも余計だ」

「え?!」

「『彼女』なら対等だろう?呼び捨てで良い。」
ちょっぴり照れたように、ぶっきら棒に言う飛影に“呼んで欲しい”のだと解釈した蔵馬。

ちょっと恥かしいけど…
勇気を出して声に出す。


「ひ、え…い…」
ぽそっと一回。


自分を呼ぶ幸せに満ちた顔…
目が釘付けになる。


「ひえい…」
確かめるようにもう一回。


そしてその声は、水面に舞い落ちる花弁の様に、


「飛影…」
最後にもう一回、今度はハッキリと。


一つ一つ、波紋の様に広がり飛影の心に染み渡る。



「…っっ…やっぱりまだちょっと恥かしいです…ね…」
照れ笑いを浮かべ、飛影のいる右側を向くと…

「~~~~~~~~っっっ」
自分から顔を背け俯き、耳まで真っ赤にした飛影が。
「!!!???」
自分も顔が紅潮するのが判り、飛影から顔を背ける。



え?え?
せ…先輩が耳まで真っ赤?!
何だか可愛い…。
先輩がこんなに照れるなんて…私…自惚れても…良いのかな…。



くそっ!なんだ…?何なんだあの声と顔は…!!!!
反則だろあんなの!!
名前くらい平気だと思ったのに!!






顔を真っ赤にして歩く二人の間の距離は10センチ。
もっとくっつきたいけど、まだ出来ない。
もどかしくて、ちょっぴり悔しい…。


でも、

そんな距離さえ愛しい、そんな帰り道。




続く♬*゜

*.:・.。**.:・.。**.:・.。**.:・.。**.:・.。**.:・.。**.:・.。**.:・.。**



お疲れさまでした~💦
相変わらず甘っちょろくて稚拙な文章ですみません💧

でも少しずつラブラブな二人を登場させられてホッとしております(*´ω`*)

これからどんどんラブラブ甘い二人が出てくると思いますが…(^_^;)私自身はむっちゃ楽しく愛を込めて書いておりますので💦
優しーーーく見守って頂けたらと思います(*´ω`*)ゞエヘ



ご覧いただき有難うございました!!




拍手有難うございます~‹‹\(´ω` ๑ )/››‹‹\( ๑´)/›› ‹‹\( ๑´ω`)/››~♪
次も頑張ります✧*。

確かな愛の物語①

女の子蔵馬ちゃん高校生編でございます。

前回同様、安易なタイトルで…恥ずかしいですが…(艸_・*)
でもやっぱり敢えてこのままで….。.:*♡




それでは女の子蔵馬ちゃんが大丈夫な方は追記よりどうぞ~(*´∇`*)


あ!ハードルは思いっきり下げてお読みくださいね(*´ω`*)ゞエヘ💦








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「先輩」

五月ですね♪

オンリーまで一ヶ月ちょい。
風薫るどころか暑いとさえ思うこんな時期に、いまさらバレンタインとホワイトデーネタです(=ω=;)

以前バレンタインのお話しを載せた際に「女の子蔵馬ちゃんのバレンタインも読みたい」とリクエストを頂いておりました。
あれから二ヶ月半…。
やっと出来ました。

もぅ…小説ってホントに難しい!!!

一週間で一行しか進まないとか…もう…
改めて己の語学力の無さを痛感しました。


それでもどうにか完成させることが出来てホッとしております。

少しでも楽しんで読んでいただけますように…(*˘︶˘*).。.:*♡




拍手コメントの御返事は後程させて頂きます( *´﹀` *)







『先輩』

道場からの帰り道…少し奥に入った通りにある雑貨店。
何度か店の前を通ったことはあるが、飛影がこの店に実際に入るのは初めてだった。

店内はやけにキラキラして騒がしい。
色鮮やかなアクセサリーや可愛らしい雑貨や人形、やたらとヒラヒラした服などがところ狭しと置かれている。
居心地が悪そうに飛影は雪菜の後ろに立っていた。

「兄さん。ほら、ボーッとしてないで。選ぶのはあくまで兄さんよ。」

「…判ってる…。」

蔵馬へのホワイトデーのお返し。一体どこで何を買ったら良いのか判らず、たまらず飛影は雪菜に相談をした。
そこで連れてこられたのがこの女の子感満載の店だった。
蔵馬も好みそうな店ではあるが、一人では到底入れなかったであろう。

自分はあくまで付き添いできた…そう言わんばかりに雪菜の後ろにピッタリ張り付いて店内を見回した。

ふと、目に留まった、一つのアクセサリー。
赤く輝くそれはガラス製の薔薇のモチーフがキラキラ輝いて綺麗で…
「…。」
思わず足を進め手に取る。

思い浮かぶのはもちろん、唯一人。

「いらっしゃいませ。こちら、素敵でしょ?作家さんの手作りで一点ものなんですよ。」
突然声を掛けてきた店員。
明らかに彼女へのプレゼントを探しているのであろう学生を微笑ましく思っているのか、やたらとニコニコしている。
そんな店員の隣にいることがやけに気恥ずかしく、助けを求めるように目線を雪菜に向けた。

兄の視線に気付いた雪菜。
さすが双子といったところなのだろう、飛影が愛想の良い店員に戸惑っていることを即座に察知し近付く。

その兄の手には薔薇のアクセサリー。
何を思い手に取ったのかは一目瞭然で。

自分の兄にしては良いものを選んだと思い、
「へぇ~可愛いじゃない。ペンダントにもなるし…クリップも付いてるからブローチにもなって。」
素直に称賛の言葉を述べた。

「でしょう?帽子やバッグに付けても可愛いですよ♪」
そしてすかさず入る店員のオススメの言葉。

「じゃ、これにする。」

「有難うございます~♪」

二人の女性に後押しされ、蔵馬へのプレゼントは意外にもあっさり決まった。
決して適当に選んだ訳ではなく、本当に蔵馬に似合うと思って手に取ったのだが、飛影は胸を撫で下ろした。
こんな店は自分にはあまりにも不釣り合いで居心地が悪い事この上ない。
一分でも早く店を出たかった。

そんな気持ちがレジまで向かう足を早める。

その途中、あるものが再び飛影の目に留まる。
一刻も早く出たかったはずなのに、飛影は足を止めそれを見詰めた。

(これ、確か…。)

「そちらもお買い上げになりますか?」
それに気付いた店員も立ち止まり、声をかける。

「それ?ちょっと子供っぽくない?」
後ろからひょっこり顔を出した雪菜にそう言われるも、
「良い。これも買う。」
飛影は手に取り店員に渡した。


ラッピングされる二つの贈り物を眺め、飛影は中学時代の事を思い返していた。



三年越しになったな…。
あいつは…気にしないって言うだろうが…。




*********

その日は朝から青空が広がり、今後の環境は大丈夫なのかと心配になるほど心地のいい陽気だった。

「飛影!今日は裏庭か?」

昼休憩、席を立った飛影にからかうように幽助が問いかけた。
飛影の反応は、いつも通り。

一睨み利かせ、無言で教室を出ていった。
「南野によろしくな~」
そんな飛影の背中にさらに投げ掛けるその言葉もいつもの事。


アイツのからかいにも慣れたな…。


苦笑いしつつ裏庭へと向かった。


渡り廊下を横切り、校舎裏へ。
角を曲がると、花壇の前にしゃがみこんで薔薇を見詰める、いつもの蔵馬の姿があった。

行く度に目にするその光景に、酷く落ち着く自分がいた。

「あ!先輩!!こんにちは。」
嬉しそうに振り返る、蔵馬の顔にも。


返事を返さずベンチに向かうのもいつもの事。
腰を掛けると、蔵馬がゆっくりと近付いてきた。

「あの、先輩…これ…。」

差し出されたのは小さな可愛い紙の手提げ袋。
問い掛けるように視線を蔵馬の顔に向ける。

「あ、の…。バレンタインの…チョコレートです…。」

時期的にそういったものだとは理解できるが…。
少し驚いた。
何故なら…

「まだ先だろ…。」

そう。今はまだ二月の始め。
バレンタインではないのだ。

「はい、判ってますけど…教室まで持っていくのはご迷惑かと思って。
バレンタイン当日に先輩が来てくださるかどうかも判らないので。」


過ぎてしまうよりは早目に、そういうことか…と飛影はこの行動を理解した。

理解はしたが…。

「いらん。」
蔵馬を見詰めたままきっぱりと言い放った。

「そう、ですか…。」


一瞬、泣くのかと思った。
それくらい、瞳が陰り、揺らいだのだ。

それは酷く儚げで、綺麗で…


飛影は思わず目を逸らした。



蔵馬はそれ以上何も言わなかった。
手にしていた紙袋を隠すようにしてベンチに座り、何事も無かったように可愛い笑顔を飛影に向け、優しく、穏やかに語り始める。

そして、時折り返す飛影の短い返事にもそれは嬉しそうに。

その変わらない様子に幾分ホッとしながらも、先程の僅かに陰った蔵馬の顔が頭から離れてはくれず。

脇に置かれた紙袋がやけに目についた。






「あの、これ…。」

三日後、飛影が裏庭へ行くと、蔵馬がまたあの紙袋を手渡してきた。

「しつこくてごめんなさい。」
ほんの少し悲しげに微笑み紙袋を少し上げて差し出す。

「いらん。と、言ったはずだ。」
今度はすぐに目を逸らした。
あの顔を見たくなくて。

「そうですか…。すみません。」

別に悪いことをしてるわけでもないのに申し訳なさそうに謝る蔵馬。
僅かながらの罪悪感を感じながら、飛影はベンチに進み腰を掛けた。

次いで蔵馬も。


紙袋を前回のように飛影とは反対側の脇に置き話し始める。


花壇の花の事。
薔薇の種類や花言葉。
ぼたんやコエンマの事。

蔵馬の話すことはいつも飛影にとってはどうでも良い話ばかり。
でも不思議と嫌だとは思わなかった。


ただ、それが何故なのか考えてしまう事がたまらなく嫌だった。






それから飛影は裏庭へ行くことを躊躇うようになった。

またあのやりとりを繰り返すのかと思うと気が重かったのだ。


教室の自分の席で、幽助の話を聞きながら窓の外を見る。

今日も晴天。
蔵馬はきっと裏庭にいる。

あの紙袋を持って。
薔薇を見詰め、自分を待っている。



アイツが勝手にしてることだ。
俺は受け取らないと言ったはずだ。
罪悪感など…感じる必要はない。

雨でも降っていれば、裏庭にいるアイツの事など考えなくてもすむのに。



晴れた空を忌々しく思いながら、飛影は机に視線を落とした。






バレンタイン当日。
飛影にとっては非常に煩わしい日となった。
直接手渡してくる勇気のある女生徒はいないものの、席に着けば勝手に入れられたチョコレートらしきもの。
体育の授業の隙に教室に忍び込み机の上に置いている女生徒までいた。

甘いものは嫌いではないが、こういったイベントや恋愛事に興味もない飛影は溜め息しか出ない。
羨むクラスメイトを尻目に、そしてクラスの女子の目を気にもせず、飛影はその贈り物を纏めて教室の後ろにあるロッカーの上に放り投げた。

そして、教室を出れば話があると声を掛けられ、断れば泣き出す始末。

全くもって女というものは面倒臭い。


面倒臭い…のに…。



「あ…飛影先輩…。」

どうして、来てしまったんだ。
幽助にからかわれないよう、こっそりと教室を出てまで。


「嬉しいです。今日こそ…来てくれないかと…思ったので…。」
一見、明るい可愛らしい笑顔に見えるが、先程までは本当に諦めていたのだろう。
陰りを残したまま。


また、だ。
また、こんな顔をする。だから、来たくなかったのに。
どうして…。
「別に今日がどうとかじゃない。たまたまだ。」
訳の判らない苛立ちが、口調を強めた。


そんな飛影の苛立ちだけが蔵馬に伝わり、申し訳なさそうに例の紙袋を差し出す。
「じゃあ…やっぱり、これはダメですか…。」

三度目の正直を期待している…そんな顔ではなかった。
伝わるのは…直向きで、必死な、恋心。



いつものように、言えば良い。「いらん」と。
言ったところでこいつは変わらない。
晴れた日にはいつもここにいる。
俺を待っている。

あの笑顔で。



ただ、今この瞬間、陰るだけ…
「腹が減った。」

「え?」

「だから、腹が、減ったと、言ってる。」
出てきた言葉は、あまりに可笑しなものだった。
さっき、お昼を食べたばかりなのだ。
減ってるわけがない。

そんなことは蔵馬だって判っている。

でももう、後には引けず…。
「お前、食うもん持ってないか?」
飛影は両手をポケットに突っ込み顔を背け小声で続けた。

「あ、の…チョコレート…なら。」
信じられない、そんな顔。
震える手で恐る恐る紙袋を差し出しす。


「それで良い。寄越せ。」

「…!!」
その言葉に蔵馬の顔に大輪の花が咲いた。

判っていたが、あまりに恥ずかしくて蔵馬の顔を見ることが出来ない。
飛影は足早にベンチへと向かい、強く腰を掛けた。
そして感情を読み取られないよう鋭い視線を蔵馬に向け、
「腹が減ったから、食うんだからな!」
と、荒げて言い放った。

「はい!!」
怒鳴ったにも関わらずキラキラした笑顔を向け近付いてくる蔵馬。
足取りは今にも浮かび上がりそうなほど弾んでいる。

そんな蔵馬に差し出される贈り物を、飛影は視線を逸らし黙って受け取った。

中には可愛くラッピングされた小さな箱。リボンには小さなバラの造花が添えられ、いかにも蔵馬らしい…と、そんなことまで思ってしまった。

くすぐったくて落ち着かなくて…
こんな自分はイライラするのに、でもやっぱり嫌じゃない。

この気持ちは一体何なのか。

考えればすぐに出そうなその答えを、やはり導き出したくはなくて。

飛影は半ば強引にチョコレートと一緒に飲み込んだ。


そんないつにも増して無愛想で無口な飛影の隣で、蔵馬の笑顔はこの日陰ることはなかった。






その日の道場からの帰り、立ち寄ったコンビニのある通りで、いつもは気にも止めず通りすぎる店の前に飛影は一人立ち止まっていた。
ショーウィンドウに並べられたキラキラしたアクセサリーと共に、そっと置かれた小さな薔薇の飾りの髪留め。

派手ではない控えめな可愛らしさが、蔵馬を思い出させた。


バレンタインの後にはホワイトデーがあることは、もちろん判っている。

判っているが、自分は渡す気など毛頭ない。
蔵馬だって、そんなものは期待してないはず…


だけど…

もし渡したら…蔵馬はどんな顔をするのか。


少しだけ、見てみたいような。
そんな気がして。


店内から出てきた客の女の子達がその考えを遮断するまで、飛影はそれを見詰め続けた。




そして、

あのとき見てみたいと思った蔵馬の顔は、三年後の今、目の前に。


「飛影、ありがとう~!!」
ホワイトデー、飛影の部屋で渡された二つの贈り物を手に、蔵馬は満面の笑みを見せる。

「二つも?」

「一つは…三年前の…分…。」
ばつが悪そうに瞳を逸らして答える飛影。
「もぅ…気にしなくても良いのに…。」
予想通りの蔵馬の台詞に思わず零れる、苦笑い。

「でも嬉しい!ありがとう!!」
後ろめたさは拭えないが、素直に喜ぶ蔵馬の姿が心を少し軽くさせた。


「開けても良い?こっちが三年前の分?」
小さく頷いた飛影を確認して、蔵馬は包みを開けた。
子供のように瞳を輝かせる様子に、僅かな不安を募らせる。

だってそのプレゼントは…

「…要らなかったら、捨てていぞ…。」

「何言ってるの…そんなワケ…」

言いながら出された中身は、可愛らしいピンクの薔薇の髪留め。

それは、高校生の自分には少し子供っぽいようにも見えた。

途端に脳裏に浮かんできたのは、中学生の飛影の姿。


これは…
あの頃の自分への贈り物だ。

『先輩』が、私に。



蔵馬はその小さな薔薇をそっと頭に乗せた。
そして
「先輩…。」
あの頃の飛影に呼び掛ける。

「な、んだ…いきなり…。」
突然の懐かしい呼び名に戸惑いを隠せない。

「先輩。」


あぁそうか…。
こいつは今、あの頃の俺に…。


「飛影先輩、有難うございます。」

「あぁ…。」
蔵馬の優しさが素直に嬉しくて、飛影の顔も綻ぶ。

あまりに幼く、情けなかった中学時代。
何も出来なくて、肝心なことは何も言えなかった。

少しでも返せてるだろうか。
俺に向けられていた蔵馬の想いの分を。



「…私に…似合ってます?」

「あぁ、似合ってる…。」

恥ずかしそうに答えてくれる今の飛影に三年前の姿を重ね、蔵馬は愛おしそうに微笑んだ。

きっと、あの頃も飛影は今と同じくらい自分を想ってくれていた。
上手く出せなかっただけ。

今も全部出してくれる訳じゃないけど…。
気持ちは充分過ぎるほど伝わってくる。
だから、自分は飛影の分もたくさん言葉で伝えよう。

「飛影…大好き!」


大人びた笑顔を見せる蔵馬の髪の上で、小さなバラが無邪気に光る。


飛影はそのバラをそっと包み込んで引き寄せた。

二度と傷付けることの無いよう、優しく。





end





◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆


お疲れ様でした~(*^-^*)

い、いかがでしたでしょうか~💦(*uдu)φモジモジ

私と致しましてはですね、本当に難しかったのですが…高校生の二人を少し登場させられてちょっと楽しかったり…(*^ω^*)
飛影くんの成長が少ーーーしお見せできたかなぁ…なんて…💦


うん、楽しかったです!


創作というものはどんなものでも難しくて大変なものだとは思いますが、出来上がったときの嬉しさは堪らないですね!✧*。
これがあるから、きっとどんなに難しくても下手っぴでも、また作ってしまうのだと思います。


大好きな飛影と蔵馬のお話しを、私のネタの続く限り!!これからも作っていきたいと思います。


ここまでお読み頂きまして有難うございました!❀.(*´▽`*)❀.

また時間ができたときに挿し絵とか載せたいと思いますので、見てやってくださいませ♪


最後になりましたが、リクエストをして下さいました神楽まもるさま、有難うございました!本当に楽しく作らせて頂きました!
少しでもお気に召して頂けましたら幸せでございます(*´∀`*)♬✧*。






拍手有難うございます❀.(*´▽`*)❀.
上の二人に負けないくらい幸せです~♡♡♡

女の子蔵馬ちゃんの一年後の春

飛影先輩とお別れしてから一年が経ちました。
今日は高校の入学式です。

蔵馬ちゃんは鏡の前で何やらそわそわ…。


だ、大丈夫かな…
おかしなトコ…ない…?

この制服…似合ってるかな…;






やっと、一年…


もうすぐ…会える…

飛影先輩…。





。.。・.。*゚+。。.。・.。*゚+。。.。・.。*゚+。。.。・.。*゚+。。.


御覧頂き有難うございました(*^-^*)



昨日は我が家の長男の高校の入学式でして♪
それに合わせてちょいと入学式当日の蔵馬ちゃんの様子を書いてみました~(*´∀`*)


◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆

コメント御礼~♪

☆とろみさま
蔵馬ちゃんへのコメント有難うございます!!
あははは( ̄▽ ̄;)
ホントすみません~飛影がお子ちゃまで…;
蔵馬ちゃんをたくさん泣かせてしまいました(´Д`ι)アセアセ

でも!ご安心下さい!
前回も書きましたが、いい加減にしろ!と言いたくなるくらいラブラブになっていきますので!!(*pωq*)

飛影がどれだけ蔵馬ちゃんの事を好きなのか、拙い文ではありますがお伝えできればなぁと思います♪

体調面まで気を遣って頂いて有難うございます。
これからも頑張ります!!



☆みつきさま
蔵馬ちゃんのと飛影くんへのきゅんきゅんコメント、光栄でございます~(*´∀`*)

第2ボタン!!これですよ。
『第2ボタンを涙ながらに受けとる蔵馬ちゃん』これを書きたくてこのお話しを作ったようなものでして(^_^;)
結果、中学時代では結ばれない形となってしまいましたが、どうにか終えることができて、そしてみつきさんにきゅんきゅんしたと言って頂けて本当に嬉しいです!!

むぼーにも高校生編なんてものを作ってしまっていますが(^_^;)、ラブラブな二人を呆れつつ(笑)見て頂けたらなぁと思います♪
続きも頑張ります!!
コメント有難うございました(*^-^*)

あ、落書き帳は無事に買いに行けました♪五冊買ってやりましたよ!(笑)
そしてごちゃごちゃの机の上を片しました~( ̄▽ ̄;)
雑な私はすぐにごちゃごちゃにしてしまうので気を付けたいと思います~;



☆そらこさま
コンビニ蔵馬くんへのコメント、有難うございます~♪
ホントに、つきあっているようなものですよね!
暫くはこんな感じでだらだら行きそうな予感が…( ̄▽ ̄;)
お!!そして!歩くときに蔵馬くんに寄る飛影先生に食い付いて頂けました?!
キャァ♪(*ノ∀ノ)有難うございます~(*´∀`*)
あそこは何気に私も好きなトコでして♪
めっちゃ嬉しいです!

あれはね、飛影先生無意識なんですよ♪
もう無意識に蔵馬くん大好き!!を出しちゃってるんですよ!飛影先生は!!
蔵馬くんはどっきどきですよ(*^-^*)

蔵馬くんも蔵馬くんでそんな事をしちゃってるんですけどね;

お互いが無意識なラブラブ攻撃にどぎまぎする様子をこれからもお届け出来たらなぁと思います♪

そして、そらこさんご希望の♪玄関で押し倒す飛影先生も!頑張って書きたいと思いますので、これからもどーぞお付き合い下さいませ~(*´∀`*)

コメント有難うございました~!!







拍手有難うございます!
今日は冬のように寒いですがポカポカ幸せです~(*´∀`*)
プロフィール

舞彩

Author:舞彩
名前/舞彩(マイ)
生年月日/19××年2月3日
出身地/一番人口の少ない県
趣味/飛蔵(蔵飛も少々)のお絵描きやお話し作り。カラオケ。冬限定で編み物。ダイエット(悲しすぎる趣味)
好きなモノ/飛影と蔵馬!!
チョコレート。和菓子。メロンパン。カフェオレ。紅茶。通販雑誌(見るだけってやつ)
嫌いなモノ/カメムシ(殺虫剤で死なない恐ろしい虫!)、カエル、シイタケ、グリーンピース
幽白歴/約22年。昔と変わらず(それ以上?)今もこの作品、そして飛影と蔵馬を愛しています!

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